第5話僕の日常
僕ケアム・フリーエルは6歳になった
僕の一日の始まりは6時に起き30分ほどランニングをするところから始まる
ランニングを終えると、剣の素振りを始めるこの素振りという行為は本気ですればするほど疲れる
まず一振り一振り全力で振るのは当たり前としてさっきの素振りはどこがダメだったのかなどを常に考えながら振り少しずつ動きを最適化していくのだ
1時間ほどそうして素振りをしてから朝ごはんを食べる
「ケアムは毎日早起きして偉いわね〜」
そういって話しかけてきたのは母だ
「はい、フリーエル家の長男としては当たり前ですよ母様」
「まだ6歳なのに本当にケアムはしっかりしてるわね
ねえ、アナタ」
「ケアムがいっている通りフリーエル家の長男として当たり前だ」
「そんなこと言ってアナタ、この前酔った時ずっとケアムはすごいって言ってたじゃない」
「ク、クロエあまりそういうのは本人の前でいうな」
どうやら、普段厳格な父様も母様には勝てないらしい
「お兄様はいつも訓練や勉強をされていますが、たまには休んで私に少しは構ってくれてもいいと思います」
そう言って、可愛らしく頬を膨らませているのは今年で4歳になった妹のエマだ
「ごめんよエマ、なら今度一緒にピクニックにでも出かけるかい?」
「お兄様がいつも忙しいのは知っていますから無理にとは言いませんが時間が空いた時はぜひお願いしますね」
そう言って柔らかく微笑んでいるエマをみて天使は実在することを確信した
今度スケジュールを調整して絶対に行こう、そう強く決意した
「ケアムは今日これからどうするの?」
「う〜ん、午前は魔術の練習をして午後からは剣術の稽古を父様につけてもらって夜は勉強をする予定だよ」
「無理をして体を壊さないようにね」
そう言って心配そうに僕をみている母様に対してできるだけ力強くいった
「もちろんだよ、体を壊すまでしたら逆に鍛錬の効率が落ちちゃうからね!」
それを聞いて母様は心配半分呆れ半分の顔をしながら言った
「本当ならもっと子供らしく自由に遊んで欲しいものですが、、、」
「私が子供の頃もそうだったが、これはフリーエル家の長男として生まれたものとして当たり前のことだ
だが、無理をしすぎるのもいかん、たまには休むこともまた大事だ」
「わかった、じゃあ休みを作ってその時にエマとピクニックでも言ってくるよ
じゃあ僕はもうそろそろ魔術の練習を始めないといけないから」
そう言って僕は一足先に席をたった
今現在僕がしている魔術の鍛錬だが、簡単にいうと効率を極めているところである
何でも実践では大規模な魔術を使う場面はあまりないらしくどれだけスムーズにそして低コストで魔術を行使できるようにするという訓練をしている
これがまた難しい、魔力の操作はあれからも暇を見つけてはしていたのでかなり上達したが魔術の行使となるとまだ自由自在とはいかない
特に出来るだけ速く術を発動しないといけないのだがなかなか速くならない
こればっかりは何度も何度も練習するしかないと父は言っていたので地道にやっている
それと魔術を低コストで行使するにはイメージが大事らしい、イメージは人それぞれ最適なものは違うらしくそれもまた僕は模索している段階である
ただ、イメージとしては前世では化学が発達した世界にいたので逆に難しくなっているように感じる
何もないところから火や水はでないという常識が無意識にでもあるのだろう
なのでイメージも自分なりの火や水が出る仕組みを間違っていてもいいので化学的に証明できるようにすればあるいはと考えている
そうなると、この前たてた異世界の考察が生きてくる
前世とは何から何まで違うということは僕が一つ一つ発見をしていかなくてはならない
しかし、これは魔力を自在に操れるようになってからは少しずつだが進んでいる
火が出る仕組みもこの前その取っ掛かりをつかめた気がする
なのでこれに関しては時間の問題であろうと考えている
魔術はこれくらいだが次は剣術である
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