第14話 再自覚

 朝日を感じながら俺は目覚める


 ヤバい!寝落ちした、ソーレは!


「おはようリヒト」


 ソーレがベットに座っていた


 意識が完全に戻っていて熱も下がっているみたいだ


「ソーレ……触るね、」


 ソーレの額に触れる


「よかったぁぁ」


 熱がないことを確認した俺は脱力する


「何度も助けてくれて本当にありがとう……これからもよろしくね!」


 ソーレがひまわりのように笑って言った


 ソーレの満面の笑みを見たのは昔以来だな、


「ああ、無事に回復したみたいでよかった」



 その後ソーレが朝食を作るといったが、病み上がりの人間に任せるわけにはいかないので俺が作ることにした






 ◆◆


 朝、目が覚めると隣にリヒトがいた


 本当だ、本当にいた!夢じゃない!


 その事実だけで心が弾む


 記憶が正しければ隣で寝ているリヒトは私を連日看病してくれた


 私のために……



 目を覚ました彼はやはり私を気にかけてくれる


 額に手をあてて熱がないことを確認すると安心したように脱力していた



 その時から、ずっとだ――ずっと、熱い、熱はもうないはずなのに心臓のあたりが


 熱くて、――熱くてたまらない


 心臓が、心がリヒトを求めて高鳴り続けて止まらない


 再開してからを抑え込んでいた感情を私はもう制御できない



 その後私が朝食を作るといっても病み上がりには任せられないと言って今もかわりに作ってくれている




「もっと求めてもいいのかな……」


 リヒトはやっぱり底なしに優しくて私のことを自分のこと以上に大切にしてくれる


 だから私は……








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る