転生したら…孤児だった!?

たいやき

第1話

ぷはぁ~


俺はビールを一人飲みながらテレビをつけた。

俺の名前は髙山ハルト。

日雇いバイトでなんとか食っていってる超絶貧乏な31歳だ。


なんで俺がこんなに貧乏なのかって?

それは説明すると広辞苑が1冊出来上がるぐらい長くなるので後にしよう。 


ともかく俺は本当に貧乏なんだ。

住んでいるアパートも家賃1万円1LDKの築60年のボロアパート。

作業着以外に服はなし!イエーイ!!


こんなことを考えている自分が情けなくなったところでピロリン。メールが届いた音がした。


「ハルト、今すぐ俺の所に来てくれ、説明する時間はない。急いでくれ!」 

ちょくちょく仕事をもらってる高校時代の先輩だ。


俺みたいなヤバい奴と関わり続けているだけあってこの人もかなりヤバい人なのだが、普通はこんなふうに人を呼びつけることはしないので、おそらく緊急の用事なのだろう。

だが、現在時刻はPM11:56分だ。今日は、昨日から24時間寝ずにひたすらトンネルを掘り続けていたので(労働基準監督署という言葉が脳裏をかすめる)

非常に眠い。


断ろうかと考えていた所でもう一回メールが届いた。

仕方ないので作業着のままきしむドアを開け、外に出る。

冷たい風が俺を容赦なく襲った。

体が芯まで冷える。

寝ていない+寒いので俺は頭がクラっとしてきた。

ここは3階なので階段を下って2階を過ぎた時だった。

ん?

俺は何かが光っているのを見た。

アパートの下、雑草が生えている所に吸い込まれていくような、見ているとクラクラする不思議な光だった。

なんだ?と思ったのと同時に俺は自分がそこに引っ張られていくのを感じた。

目の前が眩しい光におおわれ何も見えなくなった。


ー…い、おい起きろー!ペチペチ ペチペチ


あ?眠いのにうるさいなぁー


ー仕方ないなあ。おい、エルドレッド、スキルは俺がつけちゃって構わないか?


スキル?エルドレッド?何の話だ?


ーじゃあ「炎獄業」とそれに付属する魔術付けとくわ。 よし…?!マズイ!魔法本が…暴走して…

ぐわぁーーーー!!!!!!!!!


え?なにコレ大丈夫?えっ?

そう思ったと同時に目の前が真っ暗になって意識が消えた。




うーんうーん

何だか分からないが頭がすごく痛い。

俺はそっと目を開けて周りを見た。

すると…

なんとそこにはアニメで見たような古い教会らしき建物と、街並みが広がっていた。

え?!

と思うと同時に俺は何者かに首根っこを掴まれた。











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