第8話
「ねえ、姉様?」
「なあに?妹よ。」
「………………………………………どうするのかな?これ。」
「………………………………………連れて帰る?」
「………………………………………姉様がそれで良ければいいけど?」
戦い済んで、目の前には、腹を出して仰向けになった『魔王』。
ワンコじゃぁ無いんだからね。
服従されても困るんだけどな。
退治しに来たんだし。
顔もスタイルも良いけど、好みじゃぁないのよね。妹も魔王は『欲しくない』みたいだし?
「ねえ、魔王?」
「何でしょうか、御主人様!」
腹匍いになり、伏せをして、尻尾でも振りそうな『魔王』。
「貴方、プライドは無いのかな?」
「プライドでは腹は膨れません。部下や配下の魔物達の面倒もみられませんから!」
「私は、貴方の部下や魔物の面倒を見る気は無いわよ?自立させてね?人間には迷惑掛けないようにさせてね。」
「では、私の面倒は見て頂けるのですね!
承知致しました!
部下や配下の魔物達は必ずや御主人様のお役に立ちますので、是非にご検討願います!
おい、お前ら、御主人様の仰せの通りにするようにな!」
『『『『『承知!』』』』』
「………………………………………」
「………………………………………」
『………………………………………』
「ねえ、魔王?」
「はい、御主人様!」
「なんで辺境伯一族をゴキブリにしたのかな?」
「わかりません。先代の魔王がしたことですので。」
「じゃぁ、呪いを解くためにはどうすれば良いのかな?」
「私が命じれば簡単ですよ。」
「じゃぁ、すぐにお願いね。ところで、そこにあるお宝は貰えるのかな?」
「勿論ですとも!魔王城にはもっと有りますので、是非にお収めください!!」
「怪我人が多いわね。治してあげるわ。
『エクストラヒール!』」
手足が欠損したり、瀕死の配下や魔物達が全快したら、
『『『『『おお〜っ!!!!』』』』』
「………………………………………」
消滅した配下や魔物まで復活してるし?
我ながら、凄いわね。
『『『『『一生、いえ末代までついて行きます、御主人様!!!!!』』』』』
「要らないわよ。魔王、何とかして!」
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