六歳 七歳

第69話 六歳 誕生日プレゼント

女の子への誕生日プレゼントは何を贈ればいいんだろうか?


前世だったら「誕生日プレゼント 女性(または女の子)」とインターネットで検索をして参考にするんだけど。

間違った情報、偽情報もあったりしたが、すぐに情報が手に入る調べられることは良かったな……


俺ラハートフは猛烈に贈る誕生日プレゼントを悩んでいる。

オルッシュの畑や果樹園、養蜂、プチウォーター使用の加工品などで高い宝石類を十個も買える額の売上金を頂いているのだが、何を貰ったらエアルリーザ様が嬉しいのかわからず迷いに迷っている。


ゲーム知識もほぼ無く、優しく精神が強く高貴な女性のエアルリーザ様くらいしか覚えていない。

公式資料でも他の人物は好き嫌いなどの情報が書いてあったが、エアルリーザ様は主人公をいじめる悪役令嬢、オルヴェルド公爵令嬢くらいしか書いてなく全く役に立たない。(エアルリーザ様以外の情報はほぼ覚えていない。)


オトモ契約をして二段階進化したハイアマミツエンプレスバチのファイン特製のいちごの蜜や他の蜜ブレンドのアマミツと『変種』をした色んな種類のいちご、『変種』して厳選した果実(いちごも含む)のドライフルーツは当然贈ることは決まっているのだけど、誕生日だからいつもと違った物を贈りたいと思っている。




ラハートフがエアルリーザに贈るアマミツを世に出せばオルッシュのオルヴェルド公爵家の別荘くらいの建物が建造できる。

他も貴族区にある下級貴族の家を建てることができる金額になる。

ファイン特製、ラハートフ特製の物は世に出せば超最高級品と評価されるだろう。

そんなものを多く定期的に贈られエアルリーザも専属侍女のメリルも価値感が麻痺ってきている。




そういえば、魔力圧縮を教えさせてもらった時に見せたエアルリーザ様が真っ赤な色のドラゴンに跨がった竜騎士エアルリーザ様の圧縮プチファイアへエアルリーザ様が引き込まれるように手を伸ばしていた、脳裏に焼き付けるかのように凝視もしていた。


「ということで、塗料ってどこで買えますか?」

「ということとは何だ?」


オルヴェルド公爵当主エルヴィス様にプチボックスから圧縮プチアースの竜騎士エアルリーザ様を出して机に置いた。


「おお!」

「まぁ!」


エルヴィス様とセディスさんが手に取って、細部まで見て回す。


「素晴らしいものだな。カッコ可愛いエリザをよく表現されている。」

「エリザもだけどドラゴンの鱗などもよく表現されているわね。凄いわ。」

「ありがとうございます。」


すぐに塗料と筆などを用意してくれた。

さらにオルヴェルド公爵専属画家様がやって来て、圧縮プチアースを見てなぜかお爺さんから空いた時間に塗り方をご教授していただくことになり、こちらからは圧縮プチアースを教えることになった.


あ、ちゃんと?お爺さんも盟約を結んでいるよ。


画家さんだからか作り出すものは上手い。

魔力量が少ないから小さいけど上手い。


お爺さんの練習用に公爵家に飾ってある今までの専属画家様(彼も含む)の肖像画を見て立体を想像し圧縮プチアースで作ったら、お爺さんが「素晴らしい!」と大興奮して倒れるんじゃないかとひやひやした。


そっからお爺さんの教え方が異常に思うくらい懇切丁寧になった。

そのおかげ?でエアルリーザ様の誕生日までに満足のいく出来の塗りができた。


ありがとう、お爺さん。

でも、師匠と呼ばないでください、お願いします。

画家も目指してませんから、もう教えてくれなくていいですから、訪ねて来ないでください。

息子さんやお孫さん達に力を入れて教えてあげてください。

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