第4話 10年後
【無能】の烙印を押されたあの日から10年。
25歳になった俺の生活は、一変した。誰からも馬鹿にされる日々だ。
だけど俺は、それでも生き続けている。
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「今日も警固の仕事に行くの?」
朝食を食べて出かける準備をしている俺に妹である眞子(まこ)が話しかけてきた。
青みのかかった黒髪に青い着物を着た姿はとても美しい。今年18歳になる俺の自慢の妹だ。
「ああ。ただでさえろくでなし扱いだからな。休むなんてできないよ」
他の者が俺に仕事を押し付けてくるのを上司が何も言わないため出る羽目になっているのだ。
「ずっと休んでないじゃない。もう辞めて商人になっても良いんだよ?私も成人したから生活も問題ないし…」
「何言ってるんだよ。母さんと父さんが俺を信じてくれたのに…俺が諦めるわけないだろ?」
「…うん」
両親は、俺が成人の儀で【無能】と屈辱を受けた出来事を神殿に抗議したため島流しにされている。
「お前は【無能】なんかじゃない。自分を信じて下を向くんじゃないぞ」
最後に父が俺にくれた言葉が俺を支えてくれている。
両親のために俺は、武人であることを諦めるつもりはない。
「じゃあ、俺行ってくるから。仕事のあとも鍛錬してくるから遅くなる」
「わかった。気を付けてね」
いつもと変わらない朝だったが、この日に俺の人生を変える人物と出会う。
無能だと思われていた俺が最強の刀で国を救う 菊池陽大 @kikutiyouta2653
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