幸せは意外と身近に
「お、思ったより遠かったな」
ほんとに遠かった。だいたい3時間くらい歩いた。
「旦那様、どうして歩いていったのだ?私なら風魔法で早く着くことが出来たぞ?」
「それを先に言え。長時間歩く必要無くなってたじゃないか」
シエの旦那様呼びも割と慣れてきた。3時間雑談しながら歩いてきたのだが、どうやらシエ本人は気づいてないがSっけが強いようで割とからかってくる。
主人兼旦那として止めている半分少し可愛いと思ってしまう。頑張って俺の為に自分の魅力を伝えてくる美女に可愛いと思わない人はいないだろう。
「旦那様が聞いてきたら言っていたぞ。後、私はあまり魔力が多くないからな、長時間は使えない。
だから言ってなかった。」
「着いたから大丈夫か。ここにあるらしいんだ。旧帝国と王国を繋ぐ廃トンネルに…」
「自信はないんだな。これでもしもなかったら私達夫婦は借金生活になるわけか。楽しみになってきたぞ。
それでどうやって掘るんだ?私達スコップとかツルハシとか何も無いぞ?」
「ここは俺の魔法の見せどころだ。少し離れといてくれ」
土魔法を使うか、炎魔法を使うか迷うな…
まぁここは安全に土でいいだろう
「『アース・バーチカル』」
土が少しずつだが抉れていっている。時間はかかりそうだが、大体の位置も分かっているのであとは俺の魔力との勝負だ
「シエ、魔力切れになるかもしれないからなった時よろしく頼む。」
「分かっている、旦那様。」
頼りになる、ほんとにシエを買ってよかった。
…っとほんとに足りなくなりそうだな。
「旦那様!ここですよ!もう少し掘ったら金貨の所です!」
急にシエが大きい声で喜びだした。可愛いものだ
「すまん、ちょっと無理だ。しばらく頼む。お金はこのアイテムボックスに入れといてくれ…おやす…み……」
██████████████████████████
うあ…なんとも心地いい感覚だ。ここならゆっくり寝れそう…柔らかい…えへへ
「ん、起きたか旦那様。私の膝枕はそんなに心地よかったのか。だらしない顔になってるぞ。まぁ、私から見たら可愛いだけなのだが」
「んん、うわ!すまん、すぐどく!」
そう言いながら頭をあげようとしたのだが何故だが動かない
「体が動かなくて驚いてるのか。魔力切れになるのは初めてなのだな。基本的に魔力切れになったら動けないぞ。」
「ならせめて下ろしてくれ、邪魔だろ」
「旦那様は今動けないのだろう?今なら愛で放題だ。楽しませてもらう」
困る、それだけは困る。普通に恥ずかしいだろう。
俺たち以外誰もいないのだが1番近くに居るシエにニマニマしながら撫でられたりするのはなんとも恥ずかしく、変な気持ちになるのだ。
「ほんと可愛いな、旦那様。このまま愛で続けてもいいが、私もお腹がすいてきた。魔力を渡そう」
「え、魔力って渡せるの!?どうやって?」
「…その、怒らないでな。私の初めてだ。」
そう言うとシエは俺の唇にキスをして、何かを入れてくる。
具体的には分からないが心が温かくなるような安心するようなそんな何かが入ってくる。
「ぷは…どうだ動けるか」
「…俺も初めてだったんだけど、どうするつもりなんだ」
顔が熱い、俺も初めて異性とキスをした。ファーストキスと言うやつだ。本当に嬉しいしドキドキが止まらない。
「…責任を取ってくださいな。旦那様
私は嫌じゃないから旦那様にキスをして魔力を渡したのだ。勿論後悔はない。むしろ嬉しいくらいだ。」
「俺も…嫌じゃないよ。嬉しい。責任…は取るつもりだけど次キスする時はもっと雰囲気とか考えような」
「あぁ。精進する」
その適当な言い回しに苦笑しながらも少し耳が赤くなっているシエを見て嬉しい気持ちになった
1日1回だけなんでも教えてくれる手鏡を手に入れたので世界一可愛い人と添い遂げようと思います カワサキレン @daruma031611
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