第4話 突撃命令か
《東京スピンドール》は暫く休業している。
【殺し】という事で警察が[立入禁止]のテープを
そこら中に張り巡らせている。
警察「状況は分かりました。
ご協力感謝します。
それとお父様を亡くされた…心中お察しいたします。 では…これで。」
隆史は警察に穏やかに対応し、
周りの若い衆に積極的に声を掛けて統括した。
これには警察も感謝したのだった。
「タカ! 俺に計画がある! 今夜来れるか?」
小岩井町の梓姉さんから連絡があり……
梓に一目置く隆史は、一番血の気の多い若い衆に目を光らせながら、その夜に梓に会いに行った。
……………………………………………………………梓
「熊井組とは粗方ナシが付いた!
熊井にしてみりゃあ、親父のタマを取ったんだ、本望だろ。
後の処理をどうするかを熊井も考えてたよ。」
隆史
「それで…姉さん…どうするんで!」
梓
「何でも…熊井の言い分じゃあ、
本懐は遂げたから偽装した犯人を立てるので好きにしてくれって事だ!」
隆史
「姉さん…そんな呆気ない幕引きで良いんで?
梓姉さんともあろうお方が… 」
梓は隆史を殴り飛ばした!
「人の気持ちが分からねえ奴がココにもいたんだねえ! 俺の気性を知ってるだろ!
その俺が…これ以上の若い衆の犠牲を出したくねえから熊井組とナシを付けたんだ!
ガキのような口利くんじゃねえぞ!」
隆史
「分かりやした! 姉さん…すみません。」
梓
「明日の朝、若い衆を全部引き連れて横浜の第3埠頭へ行ってくれ! 俺も行くからな!」
……………………………………………………………あくる朝、隆史は若い衆を…一人残らず連れて、
第3埠頭へ出向いた。
梓は既に来ていて……
熊井組と対峙する位置に立っていた。
熊井組長
「極楽の…梓さんと隆史さんですね。
この度はウチの若い衆が跳ねっ返りな事をしまして……誠に申し訳ない!」
隆史は若い衆が飛び出そうとしたのを静止した!
梓姉
「熊井の…親分! この度の一件を詫びると仰るんですね!」
熊井組長
「すまん!」
梓姉
「分かりました。
そのお言葉……しかと賜りました。」
そう言うと梓姉さんは身内に手を上げると退散させた。
……………………………………………………………
隆史は梓と同じ車に乗ると…
「姉さん…大義 ご苦労様でした。」
そう言って深々と頭を下げた。
梓
「うむ! これで幕引きにしないとな!」
帰りに見えたベイブリッジが…
隆史には何故か誇らしく思えた……。
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