第17話

アイトは2人を気にせず進む


「あっ、ちょ、待ちたまえ!」

ライはゴンザレスの巨体をくぐり抜けてアイトの元へ走った


「いい動きするじゃないの」

ゴンザレスも手を肩に合わせるようにフリフリ振って走って行った


2回ほどゴブリンを切り捨ててガルトの元へ来た


木の影に身を隠しながら

「あれがガルトね」


「他のゴンザレス・・・ではなく、ゴブリンとは大きさも装備も違うな。だが僕達なら難なく倒せるさ」


「アンタ今アタチとゴブリンを間違えたでしょ」


「・・・・・・ゆくぞ!」

ライはガルトに向かって走って行った


「誤魔化したわね!」

クレリックを放っておくわけには行かないためゴンザレスも追う


残されたアイトは

「やれやれだぜ」

後ろからガルトに向かって邪炎弾を放つ

ライとゴンザレスを追い抜いてまだ構えてもいないガルトに直撃する


ガルトは急に襲われて少し混乱しているようだがゴンザレスが盾を構えて突進してきたので槍で応戦する


ガキん!

槍と盾がぶつかる激しい音がなる


「フェリグ!」

盾に光を纏わせそのままガルトを弾く


ゴンザレスに弾かれたガルトは槍を手放し、地面に倒れ込む

その隙を見逃さずアイトが邪炎斬りを1回すれ違いざまに使う、少し距離をとって邪炎斬を放つ

ガルトは消滅する。アイテムは何も出てこず


「君たちナイスだ」


「3発で倒すなんてさすがね」


「レベルが上がってるから結構楽にはなってるよ」


「そんな事よりアタチついにレベル10よぉ〜!」


「僕もたった今10になった所さ」


「アンタの事は聞いてないの!そろそろディナーの時間だからアタチはログアウトするわね」


「そういえばもう夕飯どきだし、俺もログアウトするよ」


「ちょうど良かった、僕もダンスのレッスンがこれからあるから失礼するよ」


アイトとゴンザレスはフレンド登録をして各自ログアウトした


ゲーム機から出てきた拓斗は

「中々キャラ濃いなー」

ゴンザレスへの印象を呟いていた


今日はご飯を作るのが面倒だと感じたため、『私は1人で単身マート』のCMでお馴染みの単身マートに来ていた


(今日はコンビニですませちゃおうかな、新商品見っけ)


オマケにプリンも買って大満足、食べ終わったらATOを再開


次は何をしようかと考えたがこれ以上遠くに行くよりかは、町でクエストを探して報酬を得ていくことにしたが・・・・・・


「助けて〜」

リサからチャットが来た


「なんだろ」


リサは急いでいるようですぐに次の文が飛んできた

「村人が追いかけてくるんだけど!」


村人が追いかけてくる・・・・・・心当たりがあった


「もしかしてムビリ?」

そう送ると


「知ってるって事はアイトも行ったのね、今は建物の影に隠れてるから大丈夫だけど見つかったらもう逃げられなそう」


「捕まったら生贄にされるかもよ」

半分からかいながら送る


一緒にいたセラが返信をしてきた

「はやく助けてください!生贄りたくないです!」

いけにえる、そんな単語は聞いたこと無いが焦っている様子が伺えた


「村の外まで行けば追いかけてこないよ」


「それをはやく言いなさい!」

リサと交互に返信が来る


その後数分は返信が来なかったため何とか逃げきれたのだろう


「俺はSPDにポイント振ってたから素早く移動出来たけどタクティクスのステータスだと・・・・・・」

セラのステータスで逃げきれたかはアイトには分からない


せっかく始まりの町にいるのでここでクエストを探すためそこら辺をフラフラしていると


「今ひま?」

リサからだ


「特にする事はないけど」


「どこにいるの?」


「始まりの町」


「ちょっと待ってなさい」


チャットを閉じ、そこら辺にあるベンチに腰をかける


「どっこいしょっと、待ってなさいって事はこっちに来るのかな」


15分ほどボーッとしていると横から声をかけられた


「さ、リッチを倒しに行くわよ!」

リサがやる気満々で声をかけてきた


「私達がパーティーを組めば倒せると思います」

セラも行く気だ


「まさかこれから行く?」


「「うん」」


(ゴンザレスとライがいるタイミングなら良かったけど)


「うーん、分かった回復アイテム補充してムビリにワープしよう」


アイテムを補してる時に良い知らせが舞い込んだ

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