第16話

広場から離れてゴンザレスを離した


「重すぎだ!」

「まったくだ、僕も鍛えているつもりだが筋肉が多すぎて重い」


ゴンザレスは筋肉を強調するポーズをしながら

「これは筋肉じゃないんだからねっ!」


「ツンデレ・・・・・・」


「じゃあそれはなんだと言うんだ」


「それより、いい装備が手に入ったんだから1狩り行こうじゃないの」

どこかで聞いた事あるフレーズだがガルトの森にやってきた


パーティーを組んだ


「ここならアタチの美ボディを見せつけられるんじゃないかしら」


「君のボディを見たいと思う人はごく少数さ」


「エ?」

ライを睨みつけると


「な、なんでもないさ」


話を切り替えないとライが締められそうだと感じたアイトは


「そういえば2人はもうガルト倒したの?」


「そんな汚そうなモンスター知らないね」


「ガルトはここのボスモンスターでドロップアイテムはガルトの槍を落とすんだ。槍を使う人が居れば良かったんだけどね」


「それを知ってるって事はアイト、君は倒したのかい?」


「倒したけど」


「すごぉいアイトちゃん!」

ゴンザレスが抱きつきに来たがアイトの方が速度は速いため躱すことが出来た


(2度は受けないぞ)

「それなら丁度いいし倒しに行こう」


「そうね、行きましょ行きましょ」


ライが木の後ろを指さして

「あ、あそこにゴンザレス」

木の後ろにはゴブリンがいた。ゴブリンはゴンザレスの肩に噛み付くがゴンザレスにダメージが入っているとは思えない


「誰がゴブリンよ!」

今もゴブリンに噛みつかれているがゴンザレスは微動だにせず


「アイトちゃん今よ!」


アイトは横から剣で突き刺しゴブリンを倒す


「さすがユニーク職業、やるじゃないの」


「スキルを使ってからの火力を是非見てもらいたいな」


「そういえば君はどのくらいレベルが上がったんだい?」


「15になったばっかりだよ」


「さすが、速いじゃないか」


「えぇん!?15ってもう4つ目のスキルが解放されたタイミングじゃないの!」


「このゲームはレベルが5の倍数でスキルが解放されていくから君も次のレベルアップで解放されるはずさ」


「アタチの事なんて聞いてないの〜、アイトちゃんスキル全部教えて〜ん」


「別にいいけど」


・邪炎斬り→剣に黒紫炎を纏わせ攻撃

・邪炎弾→黒紫炎の弾丸

・邪炎斬→黒紫炎の斬撃を放つ

・邪炎眼→スキルの威力上昇


「って感じ」


「ユニーク職業が全部こんなスペックだとすると僕もユニーク職業を探したくなるよ」


「・・・・・・強すぎるぞ」


「え?」

「ん?」


一瞬ゴンザレスの低い声が聞こえた気がするが気のせいだろう


「ゴホンゴホン、やっぱりユニーク職業はつよーい」

ゴンザレスは誤魔化す


「さ、奥に行きましょ〜」


アイトとライは太い腕に押されて森の中に進まされる



奥に進むとゴブリンが何体か襲ってくる


「またあなた達ぃ〜?アイトちゃん邪炎斬!」


「俺Pモンじゃないからね」

通常攻撃で倒す


「Pモンってなんだい?」


「いや、なんでもない」


さらに進むがゴブリンはそれ以降出てこなかった


「全然ゴブリン出てこないわね」


「さっきので終わりだったんだ、まぁ僕の美しさに耐えられなかったのだろう」

真顔で言ってるライを見て少し引いてしまうアイト


「このままガルトの所まで進んじゃおう」


「アタチ少し疲れちゃったわ、休憩しましょ」


(全然疲れてないだろ)


「そんなに歩いたか?」


「アタチか弱い乙女ダ・カ・ラ」


「わ、分かってるさ?コミュニケーションさ、コミュニケーション」


「ライちゃんたら面白いんだから、ついつい抱きつきたくなっちゃうわ」



勘弁してくれと言う表情でライは切株に座り込んだ


15分程趣味の話で盛り上がった


「そろそろ行こうか」


アイトの言葉で2人は立ち上がった


「そうね、アタチも元気いっぱいになったからいっぱい守ってアゲル」


「うっ、頼りにしてるよ」

もちろん本音だ


「手加減してあげたまえ」


「手加減ってなによ手加減って」

ライにグイグイ近付く


「そう言う所だ」

両手でゴンザレスを押し返そうとするがゴンザレスは動かない




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