第9話
ジャイアントグリズリーはアイトを気にもせずライ達に向かって走り出した
「二人とも下がりたまえ!」
リサは横に移動しとりもちを打ちやすい場所に移動した
セラは機敏に動けないため小走りでリサと反対方向に移動した
「ライ・・・・・・また会おうね」
「ライさん南無阿弥陀仏です」
ジャイアントグリズリーはもう目の前だ
「アイト!今のうちにMPを回復させておくんだ」
「そんな事より避けろ!」
とは言いつつも次の攻撃に備えて回復しておく
ジャイアントグリズリーは大きな腕を振り上げライを捕らえたかと思ったが
「勘違い・・・するな!」
杖を棒高跳びのように使い、前屈みになったジャイアントグリズリーを跳び越えた
「跳んだ!?」
アイトは今がチャンスだと気づいた。MPは満タン
「邪炎弾!」
3連続で邪炎弾を使い全てヒットさせる
(さすがにHPも削れてきたはず、始まりの町付近のモンスターだからそろそろ)
ジャイアントグリズリーはアイトに狙いを定めて走り出した
「やっぱ速い」
アイトは普通に逃げても間に合わない、タイミングよく横に跳ぶことにした
トラック並の巨体が近ずいてくる光景は中々体験できるものでは無い
(今だ)
「ふっ!」
横に転がり込んで何とかやり過ごす
ジャイアントグリズリーは少し通り過ぎて振り返り、アイトに突進し、掴みかかろうとするが直線的な動きだったため避けやすく、左に動いて躱した
「とりもち!」
リサのとりもちがジャイアントグリズリーにしっかりヒットする
「今よ!」
(これで終わらせる)
動けないジャイアントグリズリーを何度も切りつける
「くっそまだか」
ジャイアントグリズリーは無理やりとりもちを引きちぎりリサに飛びかかった
「とりもち」
冷静にスキルを使い地面にとりもちを設置し、リサは後ろに下がった
リサの目の前にジャイアントグリズリーが着地してとりもちに絡め取られる
「なんて迫力なの」
ジャイアントグリズリーが動けない今、短剣で攻撃する
「セラくん、リサくんにATKバフを」
「クシス!」
リサの体が光った
「ナイス!」
リサはジャイアントグリズリーに攻撃をし撤退する
「トドメは譲ろうかな、アイト!」
アイトはリサの元へ来る途中元気で草を2つ食べていた
ジャイアントグリズリーの後ろから切りかかり、顔の目の前に立ち
「邪炎斬り」
上から右下へ切りつけ
「邪炎斬」
下から上へ斬撃を放つとジャイアントグリズリーは消滅した
4人全員がレベルアップし戦闘が終わったのを感じた
「素晴らしいよ君たち!」
ライがクルクル回って嬉しそうだ
「あはあはあはははは〜」
楽しそうでなにより
「やったわね、いい連携だったけど敵の攻撃を引き付けてくれる人が居ないとこれからは厳しそうね」
「リサちゃんの言う通り、大型の敵に対しての受けがアイトさんとライさんだと厳しそうです」
「確かに、今回はライが何とか攻撃を引きつけることに成功したけど、範囲攻撃が来ると盾役が必要かも」
「な〜に反省会なんてしてるんだい〜?勝ったんだからドロップアイテムの確認確認〜」
スキップしながらアイテムを見る
・ガチ蜜(瓶に入ったはちみつ) 4個
・グリズナックル ATK40 POW1 SPD3
・グリズシールド DEF50 ATK10
「良い装備だった?」
アイトがライを覗き込んだ
ライは納得がいかなそうに
「予想はしていたが杖は出なかったか・・・・・・」
リサとセラも覗き込み
「ナックルと盾はあたしたちの中じゃ誰も使わないからどうする?」
「売却したお金を四人で分けるのはどうですか」
「僕はそれでいいよ」
「俺もそれが良いと思うよ」
4人はレベルを確認し始まりの町にワープで帰った
2つの装備どちらも800ゼンで売却でき、ひとり400ゼンで分けた
「僕はそろそろログアウトするよ。みんなの王子様は忙しいのさ」
※ログアウト=ゲームをやめる
もう夜になってしまい夕飯時だ
「私もログアウトしようかなと思います」
「セラがやめるならあたしもやめようかな」
夕飯を食べてからまだまだゲームをプレイするアイトは少し寂しくなってしまう
「俺はもう少しやってからやめるよ、また会ったら一緒に遊ぼう」
「よかったらフレンド登録をしようじゃないか!」
「フレンド登録?」
リサが首を傾げた
「ATOのフレンド登録機能を使えば離れていても電話とチャットが使えるの」
「へ〜それは便利ね、みんな登録しちゃいましょうよ」
「僕とフレンドになれる事を光栄に思うが良いぞ」
ライはふんふん鼻歌を歌いながら3人にフレンド申請をし、フレンド登録をした
「じゃ、僕はこれでアディオス!」
ライは消えていった
「騒がしいのが消えたわね、じゃああたしもバイバーイ」
「私も失礼します」
3人ともログアウトしていった
「とりあえずステータス確認するか」
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