第8話 デート


 モンパレも無事終わりギルドに行くと、怒られた。

「ちゃんと規則を守ってください」

「はい」

 しょんぼりしながら解体場に入ると、

「なにやらやりおったらしいなぁ!」

「オーガをやっつけたんだ」

「本当か!っとその前に」

「クリーン」

「ありがとうな!よし!出せよ」

“ドン”

「おっしゃあ!きれいなもんだぜ!やっぱり解体の才能あるぞ?」

「まあね」

「なーにまだしょげてんだよ!あれは言わなくちゃいけない事だからしょうがないだろ!」

 こっちまで聞こえていたらしい。

「まぁな。しゃーないな」

「そうだ!んで査定は」

 親指を突き立てる。最高査定だ!

 金貨一千枚貰えた。

「オーガは森の奥深くにいるからな!滅多に出てこないんだが」

「あぁ。そうなんだね」

 たぶん俺らのせいだな。森の深くまで潜ってたからな。


 まぁ。気にすることはない!死者ゼロなんだからな!

「なんだ。聞いた話によるとあの舞姫と組んでるらしいじゃないか?」

「舞姫ってリアのことか?」

「そうだよ。狙ってる男はごまんといるがよく仕留めたな」

「へぇ。そうなんだね」

 そりゃ可愛いもんなぁ。

「でも別にそんなんじゃないさ」

「そうかい?そうは見えないけどね」

「まぁそういうことはまた」 

「おう!また来な」

 あの酔っ払いが舞姫ねぇ。

「よっ!舞姫」

「なっ!それをどこで」

「いいじゃないですか、舞姫さん」

「ば、バカにしてる!」

「してませんってば」

「斬るぞ!」

「分かったってば」

 二つ名が舞姫ってカッコいいけどな。


「さて今日も森の中を行くか?」

「そうだな。まだ修行が足りんからな」

「もう修行はよくね?」

「それもそうだが」

「普通に狩らに行こうぜ」

「分かった!」


 と言うわけで森に来たがどうもおかしい?

「あ、パレードの後だからいないぞ!」

「あぁ。そっか。ならしょうがないなぁ」

 んじゃ戻るか。

「な、なら少し散歩でもしないか?」

「へ?あぁ、まぁいいけどね」

 ブラブラと街道を歩く。

「なぁ、このまま行くとどうなるんだ?」

「ラフィーナという街があるぞ?」

「へぇ。そこは賑やかなのか?」

「こことは別物の賑やかさだな、カジノとかがあるからな」

「へぇ、なんでも知ってんだな」

「まあな。旅して来たからな」

「でここで落ち着いたわけか?」

「わからん、そ、それはお前次第だ」

「俺次第?」

「す、好きなんだ!」

「…へ?」

「お前が好きになった」

「まぁ、俺も好きだけど」

「違うちゃんとした好きだ」

「え、えーと。じゃあ付き合ってみるか」

「じゃあ彼女と言うわけだな!」

「そうなるな」

「やた!」

 久しぶりの彼女だな。別に俺はモテないわけでもモテるわけでもないフツメンだ。それがこんな可愛い彼女ができることはそうないだろうな。神様ありがとう。今日のお供えは豪勢にしますね。

「んじゃ。はい」

「ん?手か」

「ん、繋いで歩こう」

 また他愛のない話をしながら途中で前あったアジトのとこに来てしまった。

 マップにはなにやら動いているな。

「ちょっとここでまってて」

「うん」


 忍足で近づくと声がしている、

「親分が隠して力があるはずなんだよ」

「本当にあんのかよ」

 へぇ、いいこと聞いた。

「あんたらら残党だろ?」

「だれだ!って小僧一人かよ」

「やっちめぇ!」

「はっとっ!」

 首が二つ転がった。

ここに来てお宝と聞いたら探すしかないでしょ!

 頭を二つアイテムボックスに入れてカードを探してそれも入れておく。邪魔なので外に出してマップを縮小すると、あったここだ、壁の裏側に穴が空いていたので裏に回って見てみると金貨が百枚ほどと拳大の魔石画に3個入っていた。

 まぁ、お宝っちゃお宝だからありがたくもらっておく。


 通りに出てリアに謝りまた手を繋いで帰る帰り道。

 夕日が綺麗だなと見ていたらこっちを見てと言われて、キスをされた。

 久しぶりの濃厚なキスは頭を蕩けさせるくらい熱くなった。


 帰ると手を繋いでいるのを見てあらあらと女将が言ってくるのでへやを二人部屋に変えてもらった。

 避妊の魔法を創造して作っておく。有るに越したことは無いのでな。

 神様に貢物は和菓子洋菓子のセットを作って送っておいた。

『おお!やるのぉ。おぬし!』

「プライバシーまで覗くなよ?」

『そんな野暮なことはせんわい』

「んじゃ他に欲しいのはあるか?」

『わたしは酒をくれ!』

『こりゃ。わしの頼り人じゃぞ』

「酒ね分かった!んじゃそれも送るよ」

『わかってるねー!サンキュー』

「あははは」

 酒かブランデーとかシャンパン、テキーラにウォッカに日本酒くらいでいいだろ。

『ウヒョー!今日は飲み会だぁ!』

『すまんのうエータ』

「いいよ、これくらいなら朝飯前だ」

『ならもひとつ頼んでいいかの?』

「なんだ?」

『なんかつまみが欲しくての』

「あぁ、忘れてたよ」

 乾き物に串カツや刺身、唐揚げなどを詰めて送った。

『ウヒョー豪華じゃん!私これとこれと』

『これ!みんなでたべるんじゃぞ!』

『エータさん、ありがとうございます。では』

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