第2話

「ここが魔法学校、、、」


魔法学校の前に来たジョージ、周りには同じように試験を受けに来たのであろう面々がいる。


「話によりゃあ年齢に関係なく魔法の才のある奴を入学させるらしいが、、、」


良くみるとおじいさんや、おばさんも試験を受けているようだ。すると小太りの男が話を始める。


「今日はよくぞ我が校の入学試験を受けに来ていただきました、、、それでは早速試験を始めましょう!!」


するとたくさんの鳥かごがふわふわと小太りの男の周りから浮き上がってくる。


「皆さんにはこれからこの鳥かごの中にこちらの鳥をいれてもらいます。」


そう言うと小太りの男の周りを鮮やかな青い羽の鳥達が旋回する。


「この鳥は全部で30匹!!この鳥を鳥かごに入れられた30人を今年の入学生徒とします。鳥が生きているか否かは問いません。ただし、ただの鳥と思う無かれ。簡単には捕まえられませんよ」


すると鳥が四方八方に飛び立つ。


「町からは出ません!!さぁ、入学試験開始です!!」


「「「いけぇぇぇ!!!」」」


すると受験生達は一斉に走り出す。


「俺も頑張るとしますか」


ジョージも後に続くのだった









「ありゃあ、、、」


ジョージの目の前には鳥につつかれる哀れな受験生達がいた。


「痛った!?」


「頭がぁぁ!!!」


どうやらあの男の言うように簡単には行かないようだった。


「すばしっこいねぇ、、、」


ジョージはそう言いながらワンドを構える。


「『ショット』!!」


放たれた光弾は鳥の足を掠める。同時に鳥達はジョージを標的にしたのか一斉に飛び掛かってきた。


「きたきた、、、『インパルス』!!」


鳥達が近づいた所で新しい呪文を放つ。すると衝撃波が鳥達を襲い、何匹かが木に叩きつけられ気絶した。


「ありゃりゃ、、、こりゃラッキー!」


気絶した鳥を拾うとかごのある所まで向かうのだった。







「確かこの辺りにかごがあったんだが、、、やけに人が多いなぁ」


周りには目をギラギラさせた奴らが何人もいる。そのうちの一人が取り巻きを連れて近づいてきた。


「なぁお前、いきなりで悪いがその鳥を渡してもらおうか?」


「そう言うことね?断るって言ったら?」


すると取り巻きが話に入ってくる。


「てめぇボスがどんな人か知らねぇみたいだから教えてやるよ!!ボスは絶対で最強なんだぜぇ!!」


「てめぇは常識を知らねぇみたいだが、、、何事にも例外はあるんだぜ」


取り巻きに対し煽りを決めるジョージ。そこでボスと言われていた男が口を開く。


「少なくともそれは今じゃない、、、10秒やるからその鳥を渡してさっさと帰れ」


胸ぐらを掴みながらボスと言われていた男は凄む。


「、、、5秒やるからそのきたねぇ手を放せ」


ジョージはそれに対しても強気に言い返す。


「、、、」


「、、、」


二人はそのままにらみ合い、、、そして次の瞬間


「『インパルス』!!」


ジョージが相手の顎に魔法を放ち、男を上空まで吹き飛ばす


「ボスをよくも!!『フレイマ』!!」


「『プロテクト』!!」


取り巻きは背丈ほどある杖、ロッドを使い、炎を放つ。それをジョージは魔法の障壁を作ることでガードする。


「お前もボスとやらを追うんだな!!『インパルス』!!」


「うわぁぁ!!!」


ジョージの魔法で吹っ飛ばされた取り巻きは近くの木に頭をうち、そのまま気絶する。ちょうどそのタイミングで空からボスと言われていた男が落ちてくる。


「てめぇ良くも!!『ショット』!!」


「『ショット』!!」


ジョージは相手の放ったショットを自分のショットで打ち消し、その間に取り巻きのロッドを拾い上げる。そしてジョージはボスと言われていた男の懐に潜り込む。


「くそが!!」


「寝てろ!!」


ジョージは相手が放ったとっさの殴りかかりを避け、奪ったロッドの柄で顔面をなぐる。


「あ゛あ゛ッ!!」


「『インパルス』!!」


相手は地面に倒れ伏し、顔をあげようとしたが、そこでジョージにインパルスによって地面に叩きつけられ、そのまま気絶させられる。


「、、、ふぅ、終わった」


そしてジョージは鳥をかごに入れ、試験を終わらせるのだった。







作品内設定紹介


近接戦闘

魔法使いなんて非力なんでしょ?と思うかもしれないが、実際は近づかれたら案外使うので近接戦闘を訓練している魔法使いも多い。特にジョージみたいな人と戦うのを前提にした魔法使いは良く練習している。



ロッド

背丈くらいある大きな杖のこと。だいたい上の方にでかい宝石が付いている。この世界においては取り回しがしづらいが威力が高い武器と言った立ち位置。


『インパルス』

初級魔法。衝撃波を放って物や人などを吹き飛ばす。音が大きいがかなり使い勝手が良い。


『プロテクト』

初級魔法であり、防御するときに使う。実はいろいろ派生があるがそれは後々出てくる。


『フレイマ』

初級魔法ではあるがある程度難しい部類。だが火に適正があれば楽に扱える。炎を放射したり弾丸みたいにして発射したりする。

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