凄腕

高校2年の1日を無難に過ごし、僕の部屋にナオキと帰宅した。


僕は無言で赤いPUMAのジャージに着替えて、タバコを咥えベランダにでた。

追いかけるようにナオキもでてきた。


僕は座ってタバコに火をつけた。

右手から離れたライターをナオキが手に取り、僕の次の言葉を待っていた。


2度、煙を口から吐いたあと僕は話し始めた。


「それで?どんな感じなの?」


ナオキは申し訳なさそうに答えた。

「もうさ、なんかめんどくさくなっちゃって…重いっていうかさ…なんていうのかなぁ……」


「別れ話はいつするの?」


「昨日から連絡とってないんだよね。だから今夜かな?」


「じゃ、別れ話したらすぐ連絡ちょうだい」

と言いながら、僕はタバコを咥えながら右手のひら

だした。

恐る恐るナオキは聞いた

「おいくらでしょう?」


「前金500円、終わったら1500円破格だろ?」


「わかったよ!よろしくお願いします」

500円玉が右手に一枚が置かれた。


僕はタバコの火を消してベランダから部屋に吸い込まれた。



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