第16話
果たして。
店主は。
お役人ですか。それとも警察、魔術界のご命令、ご依頼を遂行しに?
と、まるでさっきの魔女が急に態度を少し変えた時のように質問をする。しかし、両手をしっかり腰の位置で合わせ、上品というか、丁寧な接客を、心掛けることを忘れない。
警察はわかる。実は、人通りの中、パトロールの腕章をつけている人を何人も見た。ただ、悪人がいないからか、服装がバラバラだからか。警察というよりは自警団の人たち、という印象だし。はたまた私が見た人達と警察は違うものかもしれないけれど。それよりも。
魔術会とな。
新しい組織だけれど、魔法があるなら、それを管理する組織があってもおかしくないのか。
店主は言う
当店の万引き防止術式は、古くともきちんと作動しますし、お恥ずかしながら、商品が盗まれそうになった事件は、ちゃんと報告書と被害届を申請、受理していただけました。他になにか、
と、店主の顔色が変わる。
まさか、商品を安くせよと?はたまた、粗悪品を作り横流しなどは
「違います、違います」
ぜんぶ、ちがいます!
私は、まず、警察でも、魔術会でも、役人でもないことを伝えた。
ちなみに警察と魔術会があるなら、お役人て、
どの機関かと思ったら、お店の多いこの街で互いに交流し、見張り合い、商いを営む商人・職人連合のメンバーや、まとめ役らしい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます