あるいは吐き気

屠殺場の子どもたちは 眠る少女を眺める

灯火の下で奇を衒う魂 くつろぐ魂

規則正しい感情の発作がかまびすしい


海岸で濡れた 小石が笑うのが聞こえる

二号室のテーブルの上には 赤と白の日記

根拠のない恐怖と確信は取るに足らない


屠殺場の子どもたちは ビールとノートを取り違える

土曜日の溜め池には刻みタバコの痕跡 インク壺の痕跡

誇張された旅行鞄は 精神錯乱を見逃さない


ほら 窓越しに寂しげな列車のひびき

そのとき乾いた少女は 滑稽な工場街を出発する

笑う小石のように

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アストラニェーニェ:習作詩集 ロッコ @nkymked

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