段ボールの中から

何?なんでこんな真っ暗なの?






起きたら座っていて、しかも周りが真っ暗だった。


扉が閉じられているようだ。



私は扉をあける。



外は……路地裏?



まあとにかく、人が滅多に通りそうにないところだった。


私が入っていたのは段ボール。

適当にガムテープが貼られていた。




どうりで開かないと思った。




そう思いながら、私は周りを見る。



服はジーンズと真っ黒なTシャツだった。靴はない。




近くにガラスがあったので、私の姿を見てみる。




銀髪で、目は灰色と、黄色のオッドアイだった。あとは、自分でいうのもなんだけど、この顔の人が町中を歩いていたら、一目惚れするかもしれない、という、可愛さとカッコよさを兼ね備えた美女だった。




見知ったものはないし、私が誰かもわからなかった。




でも、要らないほどの知識はあった。

……でも、私の今の状況に関してはわからなかった。




これが記憶損失というものなのだろうか。

そんなことを、五分ぐらいぼーっとしてようやく思い付いた。














さて、これからどうしたものか。

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