辛辛魚完食伝説記~後編~
鑑定員「これが、筆者だと思われる ”遺書” です。」
???「”遺書”?日記では無くて?」
鑑定員「いえ。筆者の死が数日経ったころ、机で発見されました。」
???「本人の筆跡なんだね?」
鑑定員「ええ。間違いありません。」
???「………。」
鑑定員「”遺書”を、どうされるんですか?犬塚刑事。」
犬塚いちご「そうねぇ。他殺か自殺か、これで、分かればいいんだけど…。」
遺書”をじっーと、よく見てみる。
「落ち着こう。被害者の
(……い…ち…aん、さ……い…。)
かすかに浮かび上がる言葉、しかし肝心なところがまだ分からない。
彼女は、急いで“遺書”の冒頭部分を開いてみた。何か手がかりが無いか、ハムスターが血を欲しているように。
”私は、この重大な出来事を次世代に向けていま発信せねば今後の人生においても絶対に後悔するだろうと思い、この記録を制作した。手段は何でも良いので、拡散してくれると助かる。”
「一見普通に見える文章だけど、何か怪しい…。一つ一つの文言が気になる…」
その時、体に電流が走った!
「分かった…!今すぐ現場に向かわないと!」
彼女は被害者が殺された現場に向かった。
「よう、遅かったじゃないか。」
「え?ぷにゃじ!?」
いち早く現場にいたのは、ぷにゃじの姿だった。
犬「なぜここに!?あなた、ホルマリン漬けにされて死んだはずでは…。」
ぷにゃじは、ため息をついて答えた。
ぷ?「半分が正解で、半分が間違いだ。俺は、ぷにゃじじゃない。」
犬「じゃあ、誰よ…?」
筆者「俺は、その“日記”の筆者だ。」
犬「な、なん…だって!!!」
彼は、続けていった。
筆「正確には、死んでない。気絶させただけだ。」
犬「それでも、彼女を苦しめてる人間には変わりない!この卑怯者め!」
筆「落ち着けよ。そんな怒ったって、意味ないだろ。有益な情報を得たいんだろ。」
犬「……」
彼女は、複雑な気持ちになっていた。ぷにゃじとは、実の親友で盟友だ。どうしてでも、彼女を取り戻したい気持ちが誰よりも強い。なのに、彼女の体が乗っ取られている状況を覆すものが無く、どうしたらいいのか答えを導くことが出来ない…。彼女も救うことが出来ず刑事が務まるのか…と。
刑事は、恐る恐る質問した。
犬「彼女の身体は、ホルマリン漬けにされてたはずよ。なのに、どうして彼女の身体を乗っ取っているの?」
筆「ああ、これはコピーだ。」
犬「コ、コピーですって!?」
筆「俺は何もかもコピーできる能力を持っている。それだけだ。」
犬「恐ろしい…」
筆「質問は終わりか?」
犬「山ほどあるわよ!!!」
筆「次の質問は、何だ?」
犬「なぜ、彼女を乗っ取ったの?」
筆「ほぉ、彼女を救うことができないから、せめて理由を聞こうかってやつか。」
犬「お黙り!!!」
筆「わかったから、落ち着けよ?答えてやるから。」
(なんで、上から目線なのよ……怒怒)
筆「日記、いや“遺書”か。それを見れば分かるだろ。俺は、彼女のことが好きだったし、応援してたんだよ。だから、永遠のものにしようと思ってやっただけだ。」
犬「訳が分からない!純粋に応援したければ、そんな考えには至らない!」
筆「そりゃ、普通じゃないからだ。強い能力を授かってるからな。」
犬「即刻逮捕案件だわ!!」
(こいつを、どうにかしないと!ぷにゃじどころの話じゃ無くなっちゃう!)
さあ、強大な相手を前にどう立ち向かう?それは、もちろん辛辛魚!!
今なら、韓国旅行当たる!!
本物のぷにゃじ「何これ?」
本物のエピローグは、次回に持ち越しします……。
本当に申し訳ございませんでした。
ぷにゃじの激辛戦記~辛辛魚編~ ヤンデレ作品大好き家族 @akihiro-novel10093
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