第21話 思いがけない再会

 「これ、どうしよう……。誰にも相談できないのがきついよ……。」


 ちょっと色々試した結果、赤いオーラはとんでもないものだった。




 纏わせた部分強化されるんだけど、こめるオーラ量によって化け物クラスの力が出ちゃうんだ……。




 アヴェンジャーズみたいな……。



 

 僕の十年分のオーラが溜まってるよね?

 少しだけ、1日分のオーラ量を第一チャクラから取り出して、手に纏わせてみると大体成人男性くらいの力が出せる。


 これはまだいいんだ。

 白いオーラでも同じくらいだから。


 問題は一年分とか最高十年分が取り出せること。


 伝わるかな?

 1日分でも目立つくらい力が上がるのに、一年分なんか出した日には……。


 岩、砕けるよ? マジで……。


 足にさ、纏わせてみたんだ、一年分。

 庭でね、誰もみてないのを確認したあと。



 

 屋根まで飛んだよね、普通に……。




 うち、二階建てでさ、屋根裏もあるんだよ。

 多分10メートルくらい? 

 知らんけど。



 今その屋根にいるよね……。



 これがさ、一年分。



 十年分も取り出せるんだよ?



 僕の混乱伝わったかな?



 「これ、マジでどうしよう……。俺一人じゃ抱えきれないよ……。ヤムリぃ、チグルぅ。助けてよ……。」



 『ふん、やはりお前は私たちがいないと全然ダメなんだな。ナディ様に頼んでよかった。修行を重ねて少しはまともになってるかと思ったが……。お前、体に精神年齢引っ張られてないか?』


 

 「うるさいなぁ。僕も薄々感じてたよ、精神年齢低いなって。それより今はこの問題――――。」




 ん?

 俺誰と話してる?

 誰の声に答えてる?


 ん?


 んん?



 『リンポチェと心配してた通りですね。このままでは通常生活もままならないかもしれません。』


 『そうだな、まさかここまでチャクラが溜まっているとはな。まぁこれがナディ様に選ばれた男ってことか。』




 え?


 リンポチェ?


 ナディ様?



 まさか……。



 「ヤムリ?! チグル?!」


 『ああ、久しぶりだな、ヤクル。』


 『お久しぶりです、ヤクルさん。』

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