第19話 高僧レベルの幼少期

 それからはママたちの目を盗んでトレーニングをする必要は無くなったので、僕の体力はグングン上がることになる。


 早朝、まだ薄暗い時に起きてバナナを食べてランニング。

 1時間かけて十キロほど走る。


 家に帰るとママも起きていて朝ごはんの支度をしている。

 いい子の僕はシャワーを浴びてきたら支度を手伝うよ!

 

 パパを起こすのも僕の仕事!

 寝起きも悪くないから楽なもの。


 みんなで朝食を食べてパパを見送る。


 ママが掃除、洗濯と家事をしている間、ちょっとした勉強だ。


 誕生日の日におねだりして買ってもらった電子辞書。

 百科事典が丸ごと入ってるやつ。

 ママは何に使うのか分かってなかったけど。


 『俊ちゃん、大人びたものが欲しいのね!』なんて言ってたな。


 まぁ三歳児で漢字も読めないと思ってるもんなぁ。


 なんにせよ、その辞書を片っ端から見ていくのが午前中の勉強だ。


 昼ごはんを食べて1時間ほど昼寝。


 そのあとは身体を動かすよ!


 家の中で体感トレーニング。

 あまり筋肉はつけないように気をつける。

 まだまだ育ち盛りだから。


 じんわり汗をかくくらい、身体の芯からじわーっと痛みがくるくらい。


 そうこうしてたらテニスの時間。


 ママに連れられ北テニスアカデミーへ。


 後藤コーチと先輩達とみっちり2時間。

 もう歳の差なんて関係ない! とばかりにみんなと同じメニュー。

 

 どうやらタカシさんとキョウコさんは全国の常連さんだったみたい。


 まだまだ日本一には遠いって言ってたけどすごいよね。


 体力の限界までテニスをしたら帰ってママとゆっくりお風呂。


 晩御飯の支度を手伝っていたらパパ帰宅。

 三人でワイワイ楽しみながらママの料理に舌鼓。


 早めに部屋に入って今日の修行を行う。




 これが赤ちゃんの時に計画してた僕の幼少期の1日の過ごし方。


 ちょっと他の三歳児とは違うと思いながらも、せっかくの二度目の人生。

 余すことなく楽しんでやる!

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