尊いチャクラに魅せられて

輪廻転生

第10話 長い旅

　ああ、なんだか暖かいなぁ。

　みんなに送られるってこういう感じなのかぁ。

　俺が送ってきた人たちもこんな感じで暖かさを感じてくれてたのかなぁ。

　まあ、俺はオーラを込めれなかったけども……。

　ってか、長くね？

　送られるの長くね？

　もう四十九日は過ぎてるよね？

　なんなら何ヶ月か経ってない？

　いや、その間色々考えられたから良かったけども。

　長い間感じれなかったオーラが今もこの意識の中に感じられる。

　周りは薄らとした緑色のオーラに囲まれてる感じ。

　しかし俺の中のオーラは白い。

　うん、確かにあるよな。

　いやぁ、死んでから認識できるようになってもなぁ。

　誰の役にも立てないじゃん……。

　もちろん神様の役にも立ててない……。

　しかし死んでからもこんな感じで意識って残るんだな。

　今の状況ってなんなんだろ？

　幽霊？

　にしては周りは何にもないし、世の中に恨みがあるわけでもなかったし。

　ただ安心できる空間なんだよなぁ。

　空間自体が淡い緑色で……。

　これ、第四の色だよなぁ。

　チャクラには色があるんだよ。

　虹のように七色ね。

　第一から赤、橙、黄、緑、青、藍、紫ってね。

　昔習ったなぁ、虹の色。

　惑星の順番と一緒に。

　スイキンチカモクってね。

　そうなると俺の白はなんなんだろ？

　ヤムリとかからも聞いてないんだよなぁ。

　そもそも白いオーラなんてあったんだな。

　俺はオーラを認識できただけでも嬉しかったけどな！

　ん？

　なんだ？

　なんかいきなり息苦しくなってきたぞ！

　おいおい！

　頭が割れるように痛いんだけど！！！

　やばいって！

　マジで割れるって！

　おいーーー！！！！

　「おぎゃぁぁぁあああ！！」

　……出産でした……。

　うん。

　俺のね？

　何言ってるか分かんないよね？

　俺も。

　ねぇヤムリ。

　俺輪廻転生しちゃった。

　記憶を引き継いだ状態で……。