第5話 魔王と闘技場
ギルドでの戦いの翌日の朝、ノワール達はアビスの家で朝食をとっていた。暴力的な性格とは裏腹にアビスはちゃんと料理ができるようだ。
「お兄ちゃんすっごく格好良かったんだよ。こうズバーッと相手を吹き飛ばしてクルクルーってしちゃったの! 」
「その話はもう何回も聞きましたよ。それでノワールはギルドに入って冒険者にでもなるつもりなんですか? 」
「いや、俺は勇者パーティに入りたいと思ってるんだ」
「ぶううううううっ!? 」
アビスは口に含んでいた紅茶を思いっきり吹き出した。聖女からぶちまけられた紅茶を顔面に浴びたノワールはハピから手渡されたハンカチで顔を拭く。
「そんなに驚くことか? 」
「けほ、けほっ。勇者パーティに入って何をしたいんですか!? 」
「勇者の強さの秘密を知りたいと思ってな。そして、いずれは手合わせをしてみたい」
一点の曇りのない瞳で自分の夢を語るノワールを見てアビスはおもわず溜め息がでる。
「なんつー自己中心的な理由だよ……。いいですか、勇者パーティは世界を守り、悪しき魔王を倒すことが目標なんです。そのパーティに入るためには王様や人々に認められなければならないのですよ? 」
「そういやどんな基準で勇者パーティは選ばれるんだ? 」
「『勇者』は人々から一番指示を受けた冒険者。『魔法使い』はこの国一番の王国魔法学園の首席。そして私が光魔法を一番上手く操り、女神から一番信頼されている『聖女』です。この通り残念ながらノワールには難しいものばかりですね」
アビスは勝ち誇った顔で笑って、紅茶を飲み直すがノワールは首を傾げる。
「何か一つ忘れてないか? 確か勇者パーティには『戦士』のメンバーがいたはずだが? 」
「自分もバーディ村長から聞いたことあるよ。どんな人間でも一番強ければなれる戦士の役割があるって。戦士は身分や前科問わず誰でもなれるから人生一発逆転できるらしいね」
「ちっ、余計なことはしっかり知ってるんだな」
小さく舌打ちをしたアビスはノワールのことを指差して注意する。
「確かに決まりでは強くさえあれば戦士として勇者パーティに入れます。だけどそうだとしても、勇者の仲間として人々の見本に慣れる人が戦士になるべきなんですよ? ノワールには到底無理でしょうね」
「でもアビスお姉ちゃんでも聖女になれるんだよね? 」
「ああ? まるで私が聖女じゃねえみたいなこというじゃねーか? 」
ブチギレるアビスを見てハピは少し後ろにさがる。ついやり過ぎたと思ったアビスは咳払いをコホンとした。
「あー、こほん。勇者パーティに入るといってもそう簡単にはいかないわけです。ノワールが強いことは知っていますがそう簡単にはいかないと思いますよ」
「それは楽しみだ、それでどこで強さを示せばいい? 」
「……どうせ黙ってても勝手に調べるでしょうから教えますよ。ちょうど今闘技場で戦士を決める大会が開かれてます」
地図をテーブルの上に広げ、細い指で指し示す先には広い会場があった。
「ふむ、王都の北側だな。それじゃあ早速向かうとするか」
「お兄ちゃん、自分も見に行っていい? 」
「もちろんだ、アビスも来るか? 」
「私は教会の仕事があるから行けないですね。とりあえず適当に頑張ってください、ノワールが負けるように応援してますよ」
「ふむ、俺が負けるような相手がいるなら楽しいだろうな」
アビスの嫌味をサラリと流しつつ、ノワールとハピは仲良く手を繋いで家を出る。彼等を見送った後で、アビスは歯ぎしりをしながらコップを机にドンと叩きつけた。
(冗談じゃねえ、あんな奴が勇者パーティに来たら私の計画がメチャクチャだ。どうにかして阻止しないと……、こうなったらアレしかないか)
☆ ☆ ☆
二人はアビスの教えられた通りに歩いていくと目的地である闘技場までやってきた。どうやら嘘はつかれていないらしい、アビスにしては素直である。
「へー、高い壁に囲まれて砦みたいだね。早く中に入ってみようよ」
「ああ、どんな猛者が待っているか楽しみだな」
ノワールは『勇者パーティの戦士決定戦開催中』という看板を見つけて笑みを浮かべた。どうやら戦士を決める戦場がここであることには間違いないようだ。
二人が闘技場の中に入ってしばらく歩くと開けた場所にたどり着く。ここが闘技場の内側で戦場らしい。ふと見るとその広い戦場の真ん中で一人のガタイの良い中年男性が立っていた。
「さあ我こそはという野郎はワシと戦うのじゃ。ワシに勝てなければ戦士にはなれんぞ! 」
その中年男性は鍛えられた筋肉によって人間大の斧をブンブンと振り回して自分の力をアピールしていた。
「お兄ちゃん、なんだか筋肉モリモリで強そうな人がいるけど大丈夫? あんな斧を喰らったら真っ二つだよ? 」
「大丈夫だ、もう倒した」
「え? 」
口をポカンと開けたハピが中年男性の方を見ると、彼は膝からガクリと崩れ落ちて気絶した。
「……どうやったの? 」
「走っていって首に手刀を当てて、また走って戻ってきた。これを一瞬でしただけだ」
「それ戻ってくる必要あるのかな? 」
「あそこに残ってたら潜んでる何者かに攻撃を受ける可能性がある。ヒットエンドランで常に身の安全を確保するのが戦場では大切なのだ」
「お兄ちゃんなら危険な目になんて絶対あわないと思うけどなあ……」
二人は敵が潜んでいないことを確認しつつ、倒れている中年戦士まで歩いていくと鎧を着た兵士達がやって来た。
「斧使いマッスルさんを倒したのは貴方でよろしいですか? それともそちらのお嬢さんでしょうか? 」
「俺が倒した、とりあえずここにいる奴らで一番強い奴を頼む。そいつを倒せば俺が戦士だろ? 」
「えー、実は一番強いのはこのマッスルさんなんですよ」
「なにっ!? 」
(俺の手刀一発程度で倒れるのが最強の男だと!? もしかして病み上がりだったりしたのだろうか、そうなると俺は少々卑怯な真似をしてしまったな……)
倒れたマッスルに申し訳なさそうな顔を向けたノワールに兵士が笑顔で話しかけてくる。
「おめでとうございます、それでは今日の日没までにここを死守すれば勇者パーティの戦士として採用されますよ」
「死守とは? 」
「はい、戦士になるのはこの場所を確保しつつ最後まで立っていた者になります。現在この地を新たに確保したのはノワールさんですので、これからここを襲いにくる人達全てを倒すか追い返せば見事戦士になれます。日没まではあと八時間くらいですね」
「ちょっと待ってよ。そのルールなら日没ギリギリまで待ってから、この地を確保している人を襲った方が楽なんじゃないの? 」
「そうとも限りません、先に確保さえしてしまえば倒れない限りは負けません。それに先に陣取れるので罠や地形を活かした戦法もやりやすくなります」
「そーいうものなのかなー? 」
ハピはどこか納得いかない様子であったが、一方当事者であるノワールは嬉しそうである。
「俺が待ち受ける側ということだな。ふふふ、どんな相手がどんな戦法で来るのか楽しみだ」
「それではお嬢様は我々と安全な場所まで行きましょう。この上に観客席がございます」
「お兄ちゃん頑張ってね、長い戦いだけどちゃんと自分は最後まで見てるから! 」
「よかろう、ならば見応えのある戦いをせねばならないな」
ノワールは親指を立ててハピに感謝の意を示した。そしてハピは兵士達に観客席に連れてかれると先客で白い髭を蓄えた老人が豪華な椅子に座っていた。とても偉そうに見えるが誰なのだろうか?
「この人はどなたでしょう? 」
「このお方はこの国の王様だよ、大事な勇者パーティのメンバーが誰になるのか自分の目で見てくださってるのさ」
「へー、しっかり足を運んでくるなんて偉い人なんだね」
自分の立場に甘えて私服を肥やそうとする上位階級の者は少なくない。しかし、この王様は国のためを思ってわざわざやって来てくれているのだ。ハピはこのことに感心した。
そして王様は闘技場の中心に立つノワールを真剣な表情で眺めながらウンウンと頷いた。
「ククク、強欲な愚民どもよ。戦士の座を狙って醜く争い合うがよい! 泥沼の中で足を引っ張り合う姿をワシに見せて楽しませるのじゃ! 」
ハピは一瞬でも王様に感心してしまった自分をぶん殴りたくなった。
AM10:00
「「「ヒャッハアアアアッ!! 」」」
武装した大勢のならず者達がノワールを取り囲む。
「ヒャッハァッ! オイラ達452人の軍団でお前をしとめてやるぜえっ! 」
ナイフを手に持って舌舐めずりするならず者達。中にはナイフをペロペロ舐めすぎて自分の舌を切ってしまう者もいるくらいだ。この光景を見てハピが兵士に問いかける。
「ちょっとあの人達卑怯じゃない!? あんなたくさんの数はずるいよ! 」
「いえ、ずるくありません。戦士を選ぶこの儀式はルール無用のデスマッチなのです。死んだ方が悪いのですよ」
「ルールのない儀式っていったいどういうことなの? 」
不安な顔をするハピだったが、ノワールは落ち着いた様子である。
「ここまでの数をそろえたのは評価に値する。しかし、せっかく数をそろえたのであるなら、それを活かした戦いをして欲しいものだ。こうも一度に全員姿を見せられたら簡単に対処できてしまう」
「強がってんじゃねえぜえ、お前らコイツをぶち殺してミンチにするぞ! 今日の晩飯はハンバーグだぜええっ!! 」
「「「おおおおおおおっ!! 」」
いっせいにとびかかるならず者達であったが、当然それは無意味なものとなる。
「雷招撃! 」
晴天から突如降り注いだ落雷がノワールの剣に集まり、その雷撃が一瞬にしてならず者達全員を黒焦げにした。
「ぎゃあああああっ!? オイラ達が負けるとはあああっ!? くそぉ、やっぱりベジタリアンにはハンバーグ作りは荷が重すぎるぜ……」
「勝負あり! ノワールの勝利です! 」
「やったー、お兄ちゃんこの調子で頑張れー! 」
AM11:00
「ふふふ、あの男がどんなに強い剣士でも空高くから攻撃しちゃえば意味ないよねー」
箒に乗った魔女は空高く飛びながら魔法で遠距離攻撃をノワールに仕掛けてくる。
「ふむ、魔法の実力はなかなかなものだが相手を見た目で判断してしまうのは甘いな。『断空波』! 」
「きゃああああっ!? 」
ノワールが剣を振ることにより発生した衝撃波が魔女の箒を切断する。そしてバランスが取れなくなった魔女は地面へと墜落した。
「と思ったあ? こう見えて私は体操を少し習っていたことがあるのよ! 」
魔女はクルクルと回転しながら見事両足で地面に綺麗に着地する。これには思わず観客席から拍手喝采、10点の札が次々と上がった。
「やったわ、ほぼ10点満点! これなら貴方がどんな技を使ってきても負けないわよ! 」
「なら秘剣『燕返し』! リーチ一発ツモタンヤオピンフドラドラ裏ドラ! 」
「ノワールの8000点オール! これは勝負あり! ノワールの勝利です! 」
「うそおおおおっ!? 」
点数勝負で体操が麻雀に勝てるわけがないのだ。
「ふぅ、昨日徹夜でハピと遊んでいたときに密かに鍛えていたのだ」
「……お兄ちゃんズルしてたんだ」
AM12:00
「ワタシハ、センシニ、ナル。オマエ、タオス」
身体が鉄でできており、目から光を放つゴーレムが地響きをたててやってきた。
「ちょっとあれは反則じゃない!? 人間じゃないもん! 」
「ワタシハ、モトモトニンゲン。ツヨクナルタメ、カラダヲスコシヅツ、ゴーレムニシタ。サイショハミギテ、ツギハヒダリテ、サイゴハノウミソ。ソシタラ、ゼンブゴーレムニナッタ」
「それってもうゴーレムじゃん? 」
「うーん、悩ましいですけどもう面倒ですしOKにしましょう」
「兵士さん適当すぎでしょ……、お兄ちゃん大丈夫かな? 」
そして、その謎のゴーレムは目から灼熱のレーザーをノワールに発射した。
「デストロイビーム! 」
「ふむ、ゴーレムまで出てくるとは面白い。やって来たかいがあるというものだ」
レーザーをステップで回避した後、ノワールはゴーレムに駆け寄って剣を抜く。
「身体が鋼鉄でできていたとしても弱い部分は必ずある。そこを狙えば強敵とて必ず倒せる! 『斬鉄断』! 」
ノワールはゴーレムの関節部分を攻撃する。身体を動かすために他の部分よりも細くなっていたため、容易に切断することができた。
「ビビビ、テアシガヤラレタ!? ダガ、ウゴケナクテモ、ビームガアル! 」
「ふんっ! 」
ゴーレムが放ったビームをノワールは剣で打ち返す。反射されたビームによってゴーレムは大ダメージを受ける。
「バ、バカナ……、シカシマダタタカエル! ピピッ、充電切れにより機能停止します。お疲れ様でした」
ピタリと動きを止め、目から光がうっすらと消えていくゴーレムを見て兵士が声を上げる。
「勝負あり、ノワールの勝利です! 」
PM 1:00
「それでは昼食の時間です。これから1時間はゆっくり休憩してください」
兵士達がそう言いながら台車に様々な料理をのせてノワールまで運んでいく。観客席いたハピは羨ましそうだ。
「いいなー、自分もあんな美味しそうなご馳走食べてみたい」
ハピが涎が垂れるのを必死に我慢していると王様はニヤリと笑う。
「あの料理を食べるのはやめた方が良い。なぜなら、あの男にも飽きてきたので料理には痺れ薬と毒薬を混ぜているからのう、これでまともに試合ができる状態ではなくなるのじゃ」
「えっ、そんなのひどいよ! ノワールお兄ちゃん、これを受け取って! 」
ハピは自分が持っていたお弁当箱からオニギリを取り出して思いっきり投げた。ノワールはそれを見事キャッチする。
「おっ、美味しそうなオニギリだ」
「自分が朝作ったんだよ、お昼はそれだけでいいよね? 」
「ふむ、たいした運動はしていないので腹はそこまで減っていない。これだけで十分戦える」
ノワールは手に持っていたオニギリを食べて兵士達が準備した食事には手をつけなかった。王様は悔しがって手を肘掛けに叩きつける。
「くそおおおっ、邪魔しおって、この小娘がああっ! 」
「あっかんべーだ! 見ているだけの人にはお兄ちゃんの邪魔はさせないもん! 」
PM 2:00
「オラは動物と心を交わすことのできるテイマー。オラの友達と一緒にお前を倒す! いけっ、ティラノサウルス! 」
「ぎゃおおおおおおん! 」
ばくうううううう!!
「ぎゃああああっ、オラが食べられたあああっ!? 所詮は爬虫類かあああっ! 」
「後始末は俺に任せろ、『龍撃襲』! 」
ノワールは持っていた剣の柄をティラノサウルスに叩きつけると、ティラノサウルスは気絶して巨体を地面に倒した。ついでにテイマーは消化される前に無事、腹の中から取り出すことができた。
「おい大丈夫か? 」
「……敵であるオラのことを心配してくれるのか。へへへ、こりゃ完敗だな」
「おい、早く目を覚ましてくれティラノサウルス! 」
「ちょっと、オラの心配は!? 」
「俺は弱者には興味ない」
「ははは……」
「勝負あり、ノワールの勝利です! 」
PM 3:00
「久しぶりだなあノワール! 俺様は二刀流のファイ。戦士にふさわしいのは俺様ってことを証明してやるよ! 今度は飛ばされないように身体中に重りをつけて来たんだぜ! 」
「ほう、その重りをつけて俺の攻撃をどう避けるか楽しみだ」
高速で移動し、剣で攻撃をしかけるノワールを見てファイは不敵な笑みを浮かべる。
「……ふっ、そんなの無理に決まってるだろ? 」
「重剛撃! 」
「ぐわあああああっ!? 」
金剛石でさえ容易く砕くノワールの峰打ちを受けてファイは気絶する。
「勝負あり、ノワールの勝利です! 」
PM 4:00
「ニャッハハハ、愚かな人間どもよ。次はミーが相手になるニャ。聞いて驚け、ミーは現役の魔王ニャ。第七十代魔王クロとはミーのことニャ」
猫耳をつけた赤髪ロングの少女が現れる。魔王と名乗る少女の登場に王様と兵士は驚きの声をあげた。
「猫耳萌ええええええっ!! 」
「ほんと大丈夫かな、この国? 」
十歳にも満たない女の子に心配されるこの国の未来は暗い。このままでは魔王を名乗る謎の少女に国が取られてしまうかもしれない。
「魔王を名乗るなら、それ相応の覚悟はしろよ? 」
「ふふん、来るニャ。人間の攻撃なんて片手で十分ニャ」
「秘剣、猫殺し! 」
「えっ、ちょっと待つニャ!? なぜ魔族しか使えない猫耳族特効の剣技を使えるニャ!? 」
クロは猫特有の大きな目でノワールを凝視するがその時には全てが遅かった。ノワールの剣はクロを捕らえて吹き飛ばす。
「ニャアアアアッ!? おぼえてろニャアアアア!? 」
空の彼方飛んでいってお星様となったクロを見てノワールは呆れる。
(流石に弱すぎるな、自称魔王が出てくるとは現代魔王はいったい何をしているのだ)
「勝負あり、ノワールの勝利です! 」
PM 5:00
「ノワールさんお疲れ様です。もう日没が近いので次が最後の挑戦者です、気を引き締めてくださいね」
「そうか、時間が経つのが早いな。なかなか楽しめたぞ」
ノワールが堂々と広場の中心に立って次の挑戦者を待っていると、軽い足音がコツコツと聞こえてきた。
「最後の相手はお前か、なるほど強そうなオーラが溢れ出ている」
現れたのは修道士のような白いローブを着た少女。金髪の長い髪をなびかせながら歩いてきた少女は目元を隠す仮面をつけていたが、見えている輪郭などから相当な美少女であることがすぐにわかった。
「ここまでの勝利は誉めますが、それも私で終わりですよ、ノワール! 」
「俺の名を知っているとはどこかで会ったことがあるのか? 」
「それを言う必要はありません。私の名前は『マスクドA』、戦士にふさわしくない人間に裁きの鉄槌をくだす者です」
マスクドAの鈴が鳴るような可愛らしい声を聞いてハピは口を開く。
「……あの声と見た目って、どう考えてもアビスお姉ちゃんだよね? あんなバレバレな変装意味あるのかな? 」
察しが良いハピとは対照的にノワールは全く気づいていなかった。
「マスクドAか、名前はともかくお前から発せられる闘気は凄まじい。今日一番の戦いができそうだ」
「その余裕も今のうちですよ」
アビスはゆっくりと拳を構える。こうしてノワールとアビスの戦いが始まるのであった。
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