第5話 化け狐を追って 9 ―山下佳代は睨む―

 9


 三日目。


 日付は変わり深夜2時。


 山下の2階で寝ているお婆ちゃんは、隣の布団で寝ている真田萌音を起こさない様にゆっくりと起き上がった。


「…………」


 お婆ちゃんは音を立てない様に静かに押し入れを開ける。


 そして、を取り出すと、


「萌音ちゃん……私が終わらせようねぇ、輝ヶ丘の事も、アンタの事も……」


眠る萌音の顔を睨み、呟いた……

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