第3話 空が割れた日 25 ―ひらひら―

25


 ガキセイギとボッズーがジェット噴射の如く飛んでいったのとほぼ同時、その隙をつく様に"ソレ"は静かにこの世界に侵入してきた。



 紅の穴から音も立てずに……



 ソレは光体と同じく目映く輝いていた。だが、ソレは小さい。


 一片ひとひらの花弁の様……


 形も桜の花弁みたいだ。


 ソレが輝ヶ丘の町に向かって落ちていく。


 ひらひらと……


 ひらひらと……

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