宇宙人、首が痛い
壁が広く想像したものがそのまま書き写せそうなくらい白い。この部屋には暖かみのあるものは一切ない。冷たい空気と硬い布団と開かないドア、それしかない。かなり狭い部屋のはずだが、私を中心にしてとてつもなく広がるような感覚になる無機質な場所だった。
自分の咳払いや鼻をすする音が響いて聞こえる。
唾を飲み込む時に気がついたが首が痛い、擦れたような痛みと喉仏の奥に鈍痛がある。
きっと首を吊ったことのある方ならわかると思うが、かなり強く圧迫されたことによる痛みだと思う。現存している人間に共感できる人が一体何人いるのだろうか。それはいいとして、奇妙なことにその痛みで自分が生きていることを実感した。それと共に心の中に「俺はなんてことをしたんだ。」という自分に対しての怒りも感じた。心の中…私の心は幼少期の母との関係により、形成されている。
私が物心がつくころの家族は
単身赴任の父、専業主婦の母、私、妹で小さなアパートで住んでいて
近くには母方の祖父母が住んでいた。
父親が単身赴任でしたので、よく祖父母の家に行っていた。
祖母は霊的なことを信じていて、ある宗教に入っていました。同じく母も入信していました。
私の名前も最終的にその先生が決めたと聞いたことがある。
私は喘息持ちであり度々発作が起きてしまう病弱な
幼少期だった。
頭も悪く、病弱な私を母はよく叱った。
『私は母親に愛されるためにいろいろな努力をした。』
これが人生で、まず最初の間違いだった。
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