第2話
お疲れさまです」
「お疲れさま、姫乃嬢」
討伐が終わり、車で梓の住むバー跡地へ送ってくれた退魔師に姫乃は礼をする。
姫乃が黒川家で働く事になり、数日が経過する。
梓との模擬戦以降、姫乃を認めて歓迎する退魔師は多くいたが中には姫乃を警戒する者も数人いた。
それもそのはず、姫乃は梓に善戦したとはいえダメージは入れておらず結果的には完敗に等しい。
そして、アナザーワールドという書籍などでしか見たことのない人間界のパラレルワールドから迷い込んだというにわかには信じがたい理由もあり、対応が厳しい時もあった。
しかし、討伐をこなす内に姫乃の力が本物である事、関わってみればしっかりと礼節を整った対応などから梓を始め、梓の妹のように接していた。
事実、姫乃が梓の妹だと紹介すれば大方信じる程、顔立ちが似ておりそれも要因の一つかも知れない。
「姫乃、お疲れ様。良かったら一緒にどうだ?」
討伐を終えて姫乃は自分の部屋ーーー梓の部屋に入ると梓が紅茶を淹れる準備をしていた。
「ありがとうございます」
姫乃が礼をし、二人は椅子に座り梓お気に入りのフルーツティーを飲む。
今日はアップルティーで梓が用意したお菓子のクッキーとスコーンを食べながら午後の昼下がりを過ごす。
「姫乃、服はどうだ?動きにくくはなかったか?」
「はい、とても動きやすくて丈夫ですね。とても気に入りました」
梓と姫乃はハンガーにかけた軍服風のコートを見る。
これは姫乃の為にわざわざオーダーメイドで作った黒川家の退魔師としての制服で梓がデザインしたものだ。
洗練されたデザインで機能性、防御面も完璧で姫乃も気に入っている。
黒川家は分解寸前だが、実際金銭の面は並の家庭よりは多少ある。
何もかも無くしたわけではない為、財産ーーーそれでも何割かしか残らなかったがーーーはあり、それを投資金にしたり、梓が奔走して昔繋がりのあった資産家と契約を結んだ甲斐もあり、少しずつは収入は増えている。
「軍帽はーーー」
「それはちょっと恥ずかしくて・・・」
「ぐっ・・・」
姫乃の言葉に梓が少し残念そうに頭を垂れる。
本当は軍帽も容易しており、梓はうきうきでそれを被ってもらおうと思ったが流石にそれは恥ずかしかったのか姫乃は遠慮をしたのだ。
「そういえば梓さん」
「なんだ?」
お茶とともに談笑をしているとふと思い出したように姫乃が声を上げる。
「先程帰ってきた時、男性の方が何やらこの辺りをうろうろとしていたのですが・・・」
姫乃は帰ってきた時にこの周りを不審に見ている男がいたのを梓に告げる。
身なりは質のいい服を身に着けており、もしかすると黒川家への来訪者かと思ったが、相手からここへ来ることは殆どない上、男は姫乃を見て一瞬とまり、すぐに立ち去って行った。
雰囲気といい、動きが怪しく客人とは言い難い。
「・・・はぁ、またか」
姫乃の話に梓はため息。
「もしかして心当たりが?」
「ああ」
梓は姫乃に事情を説明する。
その男は何やら資産家の一人で以前、学校帰りの梓に。突然求婚を求めて来ており、それ以降も何度かあったが、何度か追い払うと来なくなった為に諦めたのかと思ったがまた現れたという事実に梓は頭を抱える。
「はぁ・・・どうしたものか・・・」
こういう事はそれ以前にも前例はある。
梓のルックス、そして没落したとは言え、黒川家の次期当主という肩書きとその退魔師の血は他の資産家からすれば高物件で正直、梓もうんざりとしている。
男達の視線はどこかいやらしく、身体目当て、血の目当てというのが丸見えで見る度に嫌悪感を催す程だ。
「・・・姫乃も気をつけてくれ。ああいう連中は何をするか分からない。今度見つけたら私が何とかしよう」
「はい。梓さん、大変ですね。無理はなさらないで下さい・・・」
「ふ、ありがとう。この黒川家の血ををどこの誰とも知れない輩に渡すわけにはいかない。これも次期当主の務めだ」
梓は心配する姫乃に微笑みを向けて頭を撫でる。
目の前のこの少女も異世界から迷い込んだとはいえ黒川家の退魔師。
そして、自分からすれば妹分のような存在だ。
やはり自分が守らねばと気持ちを引き締める。
以前は家族を守る事は出来なかったが今度は守る。
自分を信じて共に歩んでくれる黒川家の退魔師達と妹分の姫乃。
守れなかった者達の分まで絶対に守り抜くと堅く決意をしてーーー
「ほっ、ほっ・・・ふぅ、驚いた・・・」
姫乃に見つかり、黒川家から走って逃げてきた男ーーー身なりはいいが身体はだらしなく肉がついた坊ちゃん刈りの中年の男ーーー金茂は激しく息を切らし、呼吸を整える。
「それにしても・・・さっきのは梓ちゃんの妹かぁ?一瞬梓ちゃんかと思っちゃったよ」
先程、こちらを見てきた黒いワンピースの少女。
雰囲気は似ていたがその雰囲気も梓よりも棘はなく、髪も背中を覆う程の梓よりも少し短い胸元までで目付きもクールな感じではあるがその目は梓よりも大きく、ぱっちりとまではいかないが程よい大きさで美しさが前に出ている梓よりも若干可愛らしさの方が出ており、あれはあれで魅力的だ。
話には聞いてないが妹ーーーもしくは従姉妹か何かだろうと考える。
「しししっ、でも獲物が増えるのはいい事だ・・・同志たちにもお知らせしてあげないと・・・」
金茂はよだれを垂らしながら笑みを浮かべ、携帯を取り出す。
同志ーーー金茂とその仲間達はある同盟を結んでおり、その名前は"黒散らしの会"。
黒川家は数年前までは分解寸前ーーー今は少しだけ回復しているが資産家界隈でもかつての黒川家の雷名は他を寄せ付けない程で梓の強さは裏社会ではそこそこ知れ渡っている。
黒川家次期当主・現当主代理の梓。
男達は黒川家再建に立ち上がった梓の存在を認識し、心を奪われた。
あの若く美しい次期当主を手籠にしたい。
退魔師の美少女を情婦として遊び尽くしたい。
男達の醜い欲望により"黒散らしの会"はひっそりと設立され、今では金茂を含め、5人の資産家ーーーどれも界隈では黒川家程ではないが大きな力を持つ者達が集っている。
(しししっ、いや、待てよ・・・黒川家の者達は殆どが退魔師ーーーそれならすぐに情報が入るはずーーー)
金茂は通話ボタンを押す前に思考を回す。
そう、黒川家の者達は殆どがマナという不思議な力を生まれつき持ってはいる。
そして、退魔師のデータなどは黒散らしの会であらかた調べ尽くしているのだ。
今の少女はそのデータには載っておらず、調査不足という可能性もあるだろう。
だが、黒川家の梓の情報は念入りに調べておりその血筋により近い退魔師のデータはほぼ入っているーーー
つまりーーー
「ぶしししししっ!これはもう黒散らしの会なんていらないなぁ・・・!」
金茂はある結論に辿り着き、醜い笑みを浮かべるーーー
二日後、姫乃は特にする事も無くもうすぐ学校から帰る梓の為に紅茶の葉を用意しようと街へと出かけ、紅茶の葉と梓へのプレゼントを買い終えて黒川家へと帰宅しようと早歩き。
(ふふふっ、梓さん、気に入ってくれるといいな・・・)
二つの紙袋を手に梓の喜ぶ顔を想像しながら歩く姫乃。
「ぶしししっ!隙アリ!」
バチチチチチチ!
「くあっ!」
そんな姫乃の背後から醜い笑い声、そして首筋に無数の針で刺されるような痛み。
直後に姫乃は崩れ落ちるように倒れーーーる所を背後にいた金茂が支える。
その手にはスタンガンが握られており、これで姫乃を気絶させたのだ。
「しししっ!やった!やったぞ!やっぱりだ!僕ちんの予想通りだ!」
金茂は作戦の成功に笑う。
そして顔を見ると見れば見るほど梓に似ており、ズボン越しの金茂のアソコが大きくなる。
「やっぱり梓ちゃんに似てる・・・!でもおっぱいは全然だなぁ・・・どれ、パンツは・・・ほほぅ、可愛いリボンのついた白かぁ〜!」
金茂がスカートを捲り、純白のショーツが晒され、それを見てさらに興奮する。
「しししっ!君も可愛いから梓ちゃんの後でたっぷり遊んであげるね♡」
ベロォ・・・
気絶した姫乃の胸を揉み、その頬を舐め上げると金茂は携帯で待機させておいた部下を呼び、姫乃を自分の豪邸へと監禁しておくように指示をしたーーー
「あーずさたんっ♡」
「・・・・・・」
下校しようと校舎から出た梓。
突如かけられた声が聞き覚えのある事、そして、目の前に映る見覚えのある男の姿に梓は顔をしかめる。
「お前は金茂家の・・・」
「おやおや、お客様をお前呼ばわりは酷いなぁ〜梓ちゃん♡」
姫乃にも話した男ーーー直々に求婚しにきたストーカー。
梓も次期当主として礼節はわきまえており、初見はあなたで対応していたが男が下衆同然と判断すればすぐに対応は変えた。
「何の用だ、先に言っておくが私はお前みたいな下衆と夫婦になるつもりは毛頭ないぞ」
梓は目を鋭くして男を睨む。
「おぉ、怖い怖い・・・でも梓ちゃんってばこれを見てもそんな事言えるのかなぁ〜?」
「なっ!」
男が携帯を見せて梓が声を上げる。
そこには鎖で拘束された姫乃の姿。
「この子は梓ちゃんの大事な子じゃないの〜?」
「き、貴様・・・姫乃を・・・!」
気色の悪い笑みを浮かべる金茂に、歯をギリギリと食いしばる梓。
「梓ちゃんの態度次第ではこの・・・姫乃ちゃんを解放してあげてもいいからねぇ〜?ほらほら、どうするの!梓ちゃん!」
「・・・・・・ッ」
金茂の言葉に梓はぷるぷると身体を震わせ、そしてーーー
「分かった・・・言う通りに、する・・・」
観念したように返事をしたーーー
「おほっ!梓ちゃんのおっぱいすごっ!」
もにゅ♡もにゅ♡
「くぅ・・・っ!」
金茂はベッドに座らせた梓の隣に座り、片手を背中から回して両腕でブラウス越しに梓のFカップのバストを揉む。
上半身裸の状態で隣で息を荒くする坊ちゃん育ちの金茂の姿に梓は唇を噛んで悔しさをあらわにするが姫乃を人質に取られては抵抗出来ない。
「梓ちゃんのおっぱいをこうして揉み揉み・・・まるで夢のようだ・・・!」
むにゅん♡むにゅん♡
金茂は夢にまで見た梓のバストの感触を堪能し、既に膨らんでいる一物をさらに大きくする。
「しししっ!悔しいね?悔しいけど仕方ないよね?」
もみん♡もみん♡もみん♡もみん♡
「ッ・・・」
荒い息と共に耳元で囁かれる言葉に梓は目をつむり、屈辱を耐え続ける。
「梓ちゃん、そろそろおっぱい見るよ♡いいよね♡」
バチィッ!
「あっ!」
耐え続ける梓を見て金茂は我慢出来なくなったのか、ブラウスを強引に左右に開き、白色のブラジャーに包まれたバストが晒される。
ぷるんっ♡
ブラウスが開かれて梓の巨乳が揺れる。
「おほぉおぉぉおぉぉぉお♡おっぱいッ♡おっぱいぃぃ♡」
「くぁっ・・・!や、やめろ・・・!」
それを見て金茂は我慢出来なくなったのか、声を上げて梓のバストへそのまま身体事押し倒しながら顔を押し当てる!
「すんっ、はぁっ♡すんっ、はぁっ♡梓ちゃんのおっぱいいい香り・・・♡すぅ〜〜〜〜〜っ、はぁ〜〜〜〜〜っ♡」
「っうぅうぅぅう・・・!!」
(こ、こいつ・・・)
金茂は深呼吸をして彼女の香りを楽しみ、梓は胸に感じる吐き出される生暖かい吐息の感触と梓の所まで臭う口臭に声にならない悲鳴を上げる。
「おほっ♡梓ちゃん感じてる?感じてるの?」
そんな梓の顔を見て金茂が下卑た笑みを浮かべて問いかける。
「だ、誰が・・・気持ち悪いだけだ・・・ッ!!」
「そっかそっか♡ならもっと気持ち良くしてあーげるっ、それっ♡」
ずるんっ♡
「あっ!」
梓の返答に金茂はブラジャーを掴むとそのまま下げて梓のバストを晒す。
「おほほっ!これが夢にまで見た・・・!!」
二つの柔らかな大きな白い肌にピンクの乳首。
まるで陶器のように繊細で美しく、未だに誰も触れた事のない梓のバストに金茂は感嘆の声。
梓は人前で、男の前で晒される羞恥に頬を染める。
(く、くうぅ・・・っ!)
あまりの恥ずかしさに頭がショートしそうな程熱くなり、焼ききれそうになり逃避したい衝動に駆られ、せめて自分のこの染まった顔を見せぬよう背ける。
しかし、金茂の手はとまらない。
「それじゃ・・・この梓ちゃんの美味しそうなおっぱいを〜?」
「なっ・・・!何を・・・やめろ、来るなっ・・・!!」
金茂は口を開けて梓のバストーーー左の乳首に近付く。
分厚い唇をした口から見える粘りのある唾液が糸を引き、ちらちらと覗く汚い舌に梓も嫌悪感を丸出しにしながら何とか逃げようとする。
しかし、人質を取られて拘束されていないとはいえ、男に押さえつけられた状態ではいくら体術に優れた梓でも逃げる事は出来ない。
金茂の口はゆっくりとーーー本当はそこまでゆっくりではなく梓自身がそう感じているのかもしれないーーーバストへと接近して、湿気のある吐息が触れーーー
「いっただっきまぁ〜〜〜す♡♡♡」
ちゅぷぅうぅぅうッ♡
「ッあぁ・・・!!」
梓の左乳首がとうとう金茂の口内にに納められる。
(おぞましい・・・ッ!)
梓は乳首から感じる金茂の生暖かい不潔な唾液に全身の毛がよだつような嫌悪感が身体に駆け巡る。
「んぷっ♡んぷぷっ♡梓ちゃんのおっぱい美味ちい・・・っ♡んむっ♡んむぅうぅぅうっ♡」
ぢゅぷぷっ♡ちゅ♡ちゅっ♡
金茂は念願の梓のバストに唾液をまぶし、舌で乳首を転がしながら下品な音をたててその感触を貪っていく。
「うう・・・!げ、下衆がぁ・・・っ!!」
「んむっ♡んんっ♡下衆でも何でもいいよ♡梓ちゃんはこれからその下衆な男のおっぱいママンになるんだ♡これから毎日吸わせてね♡」
ちゅぷっ♡ちゅぱっ♡ちゅっ♡ちゅっ♡べろぉ♡
「んんッ・・・くうぅうぅぅうっ・・・!やめろぉ・・・っ」
梓の罵声など届くはずもなく、金茂は鼻息を荒げ、一心不乱に梓のFカップを吸い尽くす。
退魔士 黒川梓 1話 @mamama1993
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