エトによるエンド考察タイム2
外で振り続ける雨音が変わらず響く図書室――その中央に据えられた椅子に座る少女が苦笑していた。
「え、えーと、こんちわ。ようこそ、私の――エトの世界に。
そう言えば、こういう結末もあったねー
しばらく会わないかなと思ってたけど、こういうのもあるってうっかり忘れてたよ、うん。
これも中々にありえない確率での憂の行く末だね。
まぁ、その、憂はちょっと視野狭窄気味な所もあるからね……。
うっかり道からズレて、そこから突っ走っちゃうとこういう事になっちゃったりもするんだなぁ。
やればできる子なのがある意味でマズかったというか。
あ、誤解がないように言っておくと、数学者としての道が悪い訳じゃないよ?
この場合、憂的に納得できない要素がたくさんあるのが問題なだけなんだよね。
ちなみに、こっちだと前回紹介した行く末には辿り着かないんだよね。
最低限の縁を繋ぐ事が出来たから、あの時期の梅雨で死ぬ事は回避できる――んだけど。
代わりにというべきか、この先の憂は発見した数式がらみでちょっと厄介な事に巻き込まれて死んじゃう可能性が極めて高かったり。
その場合すごく悔やむ事になるし――そこを踏まえるとやっぱりこれもバッドエンドなのかもね。
つまり、ここでは素直に誰かの力を借りるのがいいって事だね。
――ああ、そうそう。
そもそも根本的に宿題を自力で解こうとした場合は……裏側の世界への第一歩になるから。
それについては、まだ少し先になるけれど……切那の裏側を語る時に改めて。
じゃあ、今回はこれにて。
時々こういう突拍子もない行く末になったりもするけど、それも含めて見届けてくれると嬉しいな。
かわいいかわいいエトちゃんでした」
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