第2話 風は厄介者

「ガンッ」

「くそ、まただよ」


風がどこからかゴミを運んできた。

この辺りはいつも風が強い。

油断するとよくこういうことがある。


どうして東京から、寄りによってこんな所に引っ越してきたのだろう。

僕は妻に言った。


「全くとんでもない所に家を建てたものだ」



同じ町に住む人の提案で、町のみんなでお金を出し合って風車を建てた。

家で使う電気は全部まかなえて、さらに余った電気を売ってお金が入ってくるようになった。


「また風車がガタガタガタガタ言っているね」


妻がそう言うと、僕が応えて言った。


「うん、我が家にお金が落ちてくる音だよ!本当に良い所に家を建てたものだなあ」

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