第27 小倉は風邪を引くと寂しがり屋になるそうです。

敷布団で寝ている小倉が風を引いた。


「げほ、ごほ...先輩、弱っている私を看病してください」

「図々しいぞ〜だけど、病人だから面倒見てあげる。敷布団じゃあ、寝心地が悪いかもしれないから、今日は俺のベットで寝ておけ」「あ、ありがとうございます。」


休日とか、よく泊まりに来るので、小倉が持ってきた敷布団が家に置いてある。なので、俺の家で寝ているのだが....

目を覚ますと、咳をして辛そうな顔をしている小倉がいたので、看病してあげることにした。とりあえず、敷布団よりベットの方がいいと思い、移動させた。


まあ、昨日雨の中で傘もささずに俺の家に来たからだろうけど...


あんなに、体が濡れたからシャワー浴びてこいって言ったのに服着替えて頭吹いただけでシャワーを浴びない小倉の自業自得ではあるが、わざわざ遊びに来て弱っている小倉を返す訳にもいかないので、仕方なく看病が始まったにだが、俺の家には温度計しかない。ここ、数年風邪を引いたことが無いので俺の家には風邪薬と言う物が無い。

なので、小倉の熱だけ測って薬局で風邪薬と何か熱でも食べれそうな物を買ってくる事にした。


『ピピピー』


小倉に渡した温度計が鳴った。


「ん〜完璧に熱だな」


小倉に渡した温度計の温度が『37.9』と中々高い


「先輩....」

「分かってるって、風邪薬と何か風邪でも食べれそうな物買ってくるって」

「牛タン食べたいです。厚切りの」

「病人は黙ってゼリーでも食べてろ」


病人の癖に、牛タンとか消化に悪そうな物を注文するので断り、薬局で風邪薬を買ってきた。

途中、風邪薬ってどんなのが良いのか妹にナインで聞いて多分風邪に効く薬を買うことが出来たと思う。

ついでに、薬局でもゼリー売ってると言う情報を妹から入手したので、わざわざコンビニまで買いに行かなくて済んだ。あと、熱さまシートも買った方がいいという助言も頂いたので、買っておく事にした。


しかし、熱なんて引いたことがここ数年なかった者で、熱が出たら冷やすという思考が頭か抜けていた。


なんやかんやで、買い物は終わり家に帰った。


「小倉〜買ってきたぞ〜風邪薬とゼリー」

「せ、先輩、ありがとうございます。」

「また、ちょっと熱が上がったな。早くこれ飲んで、食べれるならこのゼリー食べて寝ろ」

「分かりました。」


小倉にもう一度、熱の温度を測らせると『38.1』と熱が上がっている。

食欲はまだあるようなので、ぶどう味のゼリーを小倉は食べて、薬を飲んで寝かせた。

小倉が寝ている間に、熱さまシートをおでこに貼ってあげた。


家に出て、する事も無いので、ゲームでステージでもクリアしていこうと、やっていると昼になった。

小倉はまだ、ぐっすりと寝ているので、ご飯を作るのは辞めてっと言うより、料理は苦手なので牛丼屋でお持ち帰りで買いに行くことにした。


牛丼を買って帰ると、小倉は目を覚ましていた。


「先輩、どこに言ってたんですか!!酷いじゃないでsyか!!私を1人にして、寂しいじゃないですか!!」

「ごめん、ごめん」


1人にして寂しかったのか、怒っている。

熱の時は体が弱くなって、弱気になるんだろうな〜っと思い謝って牛丼を食べることにした。


「先輩、私にも牛丼ください。」

「ゼリーがあるだろ」

「そんなんじゃ、私は満足出来ません。あ〜んしてください。」


仕方が無いので、一口だけあげることにした。

スプーンを持ってきて、牛丼を口を開けている小倉の口に入れた。


「先輩ありがとうございます。あと、先輩がまた私に内緒でこっそり美味しい物を食べないように先輩の服を握っています。」

「食べに行かないら、離せよ〜」

「嫌です!!」


風邪で1人になるのが嫌で、寂しいのだろうか?

俺の服を掴んで話してくれない。

仕方が無いので、この状態で居ることにした。


夜ご飯は、小倉がだいぶ回復したのでお粥でも作ってあげることにした。

お粥なんて、炊飯器にいつもより多めの水を入れるだけで完成する簡単料理


スイッチを入れて、30分くらい待つと出来上がった。


「どうだ、食べれるか?」

「大丈夫です,先輩、味がないので何かください」

「味付け....忘れてた」


小倉に、冷蔵庫にあった梅干しと塩を渡した。

俺も、お粥を夜ご飯にして食べて12時くらいまでゲームをして寝た。


朝起きると、小倉は目を覚ましておにぎりを作っている。


「小倉...?もう、起きて大丈夫なのか?」

「はい、お陰様で熱も下がりました。」


どうやら、熱は下がってくれたようだ。

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