第25話 合コン後の小倉(怒)と長友(反省)

先輩が合コンに行くと言い出した時は、驚いてしまった。


 だって、あの彼女とか要りませんよとか背中で語ってそうな先輩が、合コンに行くんですよ?そりゃ~驚いちゃいました。

だけど、先輩が合コンに行く理由が長友さんがおごってくれるって言う先輩らしい理由で少し安心したけども...


 もし、服のセンスがない先輩ですが、もしも、もしも....合コンに行って彼女が出来たり、親しい女性とかできたら.....


私はそんなことを考えると先輩にそんなことは無いと思ってはいるけど、ちょっと心配になって、慌てて先輩が行く合コンについて聞き出して、それが私の友達メンバーが居たので何とか私も先輩と同じ合コンに行くことが出来たけど!!

  もし、先輩が行く合コンに私が参加できないとかあれば、先輩を止めることが出来なかったかもしれなし....

『行かないで』とか言ったら、先輩にバレるかもだったし...


と言う事で、合コンが終わり長友さんに対して言いたいことが出来てから、数日が経った頃に偶然、自販機でお茶を買っている長友さんを見かけたので、話しかける事にした。


「長友さん、ちょっと話があるんですけど!?」

「あ、千沙ちゃん久しぶり....あ~用事があるのを思い出したからまた~」

「ダメです。ちょっと合コンについてちょっと話したいと思って!!」


ちょっとニコニコして逃げないように近ずいて居るはずなのに何故か、長友さんが逃げようとするので逃げる道をふさぎ少し話を聞いてもらうことにした。


「長友さん、ちょっと来てください。」

「どうしたの?」


長友さんのおごりを期待して、大学から少し離れたファミリスで話すことにした。


「ここは、長友さんのおごりで」

「いいよ」

「なんで、長友さんがここに呼ばれたかわかりますか?」

「昴を合コンに連れて行ったことじゃないかな?」


自分がなぜ呼ばれたのかどうやら分かっているようだ。まったく、わかってるなら先輩を合コンを誘わないで欲しいです!!


「なんで、先輩を合コンに誘ったんですか?」

「昴にも、女性と仲良くなって欲しかったんだよ。だけど、その必要はなかったようだから昴には、喋らなくていいとか言ったんだよ。」

「へえ~で、あのメガネの女性と少し話が盛り上がったじゃないですか!!」

「あれは、俺もビックリしたよ。めったに女性と喋らない昴があんなに普通にしゃべれるとは思わなかったんだよ。もしかしたら、小倉ちゃんのおかげで女性と喋る免疫でも付いたんじゃないかな?」


確かに、昔先輩と合った時はあまり喋ってくれなかったけど、私が積極的に喋るようになってから先輩も私と普通に喋ってくれるし....



 「もし、私のおかげなら女性と喋れるようになったお礼に先輩が、『はは〜小倉様。貴方様のおかげで女性と喋れるようになりました!!』とは土下座で言って欲しいんですけど?」


「それを、俺に言われたら困るんだけど。千紗ちゃんも中々図々しいね。」


「何が図々しいですか。長友さんの方が図々しいじゃないですか!!図々しさの化身ですよ。」


ともかく、長友さんが先輩に合コンに誘った事で、先輩にもたらす影響と、長友さんが先輩を合コンに誘わないように多少話を持って誘えなくする事にした。


「だけど、酷いじゃないですか!?あの、ぼっちで根暗の可哀想な陰キャの先輩が合コンに言ったら、陽キャのオーラに当てられて血反吐を吐いたらどうするんですか!?」


「いやいや、そんな陽キャオーラとかって....昴をどんなけ陰キャな人とか思ってるんだよ」


「先輩を舐めないでもらいたいです。先輩は陰キャの極意を身に着けているかもしれないんですよ!!」


「極意とは...?まあ、これからは昴を合コンに誘うのは辞めておくよ。千紗ちゃんがいるもんね。」


っと、長友さんにちょっと話を盛りすぎて困惑は与えたけど、話したいことを話せてすっきりした。

だけど、長友さんは何か含みのあるような事を言っているような気がするが、スッキリして長友さんの奢りと言う事で、ファミレスで何か高いものでも頼もうと思っていると後ろから先輩の声が聞こえた。


「おい、俺が陰キャの極意を極めたとはどお言う事だ?」

「せ、先輩!?」

「昴~久しぶり~」


先輩が急に後ろに現れてびっくりしてしまった。

 私からは、ファミレスに入って来る人が分かる席にいるはずなのにどうして?


そんな驚き、長友さんだけ全く反応なく普通に挨拶した。


「せ、先輩いつからここに!?」

「俺は小倉が来る前からいたけど?まあ、ちょっと席を外してたけど」

「そ、そうなんですか~先輩は私をストーカーするために私の後ろの席にいたんですか~で、いつから聞いていたんですか?」


先輩に私が合コンについて、長友さんと話していたことを聞かれてたら恥ずかしい。


ーーー先輩の頭を叩いて、記憶を無くしてあげたい!!


そんなことを思い、手をグーにして構えていた。


「いや、俺はストーカーじゃないぞ?それに、小倉と長友の話を聞いていたのは俺が『陰キャの極意』とからへんだな。さっきまでトイレ行ってたんだよ。」

「へ、へえ~」


合コンについての話は聞かれてなくて良かったと、安心した。


「じゃあ、トイレットペーパーとか無かったんじゃないんですか~よかったらトイレットペーパー買って来ますよ~」

「要らんわ。ちゃんと、トイレットペーパーは補充してあったよ。むしろ、まだ使っていない新品のロール状だったよ」


っと、先輩が新品のトイレットペーパーが嬉しかったのかスマホに写した新品のトイレットペーパーを見せて自慢をしてくる。


こんな事で喜ぶ先輩って可愛いなって思った。


「あ、先輩。長友さんが奢ってくれるらしいので一緒に長友さんの財布を空にしましょう!!」


「それはいいな〜」


「おいおい、遠慮しろよ?別にいいけど」


私は、先輩に合コンに誘った罰として長友さんの財布を空にする刑で許すことにした。

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