第23話 合コンにて

俺は居酒屋で開かれる陽キャの集まりである合コンに向かった。

*これは個人の意見です。


っと誰に言っているのか分からないが、合コンの席に座り女性が来るのを待っている。長友曰く、女性は三人らしい。男性もちょうど三人なので、ちょうど一対一の相手が出来ると考えるが、俺は女性と話すのはお母さんか妹か小倉しか喋ったことがないので、多分だが喋ることが出来ないかもしれない。


「いいか、お前は別に喋らなくてもいい。俺とこいつで何とか盛り上げるから。」


っと、何故か長友にそういわれる。

たぶん、俺が女性と喋ることが苦手なのを考慮してとのことだとは思うのだが、そんな気を使わなくてもいいと思う。

 だって、俺はここが長友もちと言う事で無言で食べまくろうと思っているから。


「長友、ゴチになります。」

 

「おいおい、食べすぎるなよ~」


「ええ~先輩俺も奢ってほしいです!!」


「しかたないな、可愛い後輩だからな」


っと、気前がよく合コンメンバー全員におごってくれる。

長友はアフィリエイト?っと言うのをやったりとインターネットを使ってお金を儲けているらしい。なので、お金の羽振りが良く、奢ってもらうことがある。

 だけど、そんなに奢ってもらうと悪いと思い、俺もたまに奢っている。


「あ、ここだ。」


女性の声が聞こえ、三人の女性が目の前に現れた。


「「「こんばんわ~」」」


っと、合コン慣れしているように挨拶をして席に着く。

 女性は、化粧や可愛い服を着ている。よく見ると、長友と長友が連れてきた後輩も服をかっこよく着ている。合コンは正装のようなものをするものなのか!?っと少し自分のよれた黒い服とジーパンで合コンに来た俺の服を見直し、少し恥ずかしい気持ちになった。


席に着いた女性をよく見ると、俺の目の前に座っている女性が小倉に似ているような気がする。まさかなっと思いつつも、やはり小倉である。

 化粧をして、おしゃれをしてと、小倉とは少し違うような感じで小倉とよく見なければ分からなかった。


早速、自己紹介を始めた。


「俺の名前は、北原こうです。よろしくっす」

「俺の名前は、長友優斗ながともゆうとです。よろしくね」

「俺の名前は、佐藤昴です。」


っと言う感じで、男三人の自己紹介を終えた。


「次は私ね。佐藤由奈です。」

野崎峰のざきみねです。」

「小倉千沙です。」


と言う風に淡々と、自己紹介を終えた。

 長友の後輩の北原は、グイグイと三人の女性にまんべんなく話しかけている。

趣味・好きな食べ物などを聞いて、会話が途切れず気まずくならないので、俺は黙って店員に、から揚げやビールなどを注文して、もくもくと食べている。


小倉はと言うと、俺の事を見ているような気がする。 

 自意識過剰なのかもしれないが...


しかし、由奈という女性は全く、北原に見向きをしない。

 むしろ、長友に夢中である。

もしや、長友目当てでやって来たなと思いつつ、合コンというなの夜ごはんを食べていると峰が気を使ってか喋りかけた来た。


「あ、あの。昴さんの趣味は...」

「....あ、ゲームです。」


っと、そう答えると、どうやら峰さんもゲーム好きで多少話が盛り上がった。


「へ、へえ~そのステージはそうゆう風にクリアするんですか!?」

「そうなんだよ、だけどクリア条件がボスのレアドロアイテムなんて俺も驚きだよ~」


っと話していると、小倉もその話に入ってきた。


「昴くんは、ゲームよりエロ本集めが趣味って、長友さんに聞きましたけど~」


「え?」


急に何を言うんだと思ってしまったが、何か不満そうな顔をしている。

 長友も少しこっちの様子を見て、俺のフォローに入ると思ったのだが、フォローとは真逆の事をした。


「そ、そうなんだよね~こいつとは友達で色々知っているけど特に巨乳のエロ本を集めているんだよ~」


っと、本当の事をばらされてしまった。

 それを聞いた、峰さんは少し引いて、そこからは、俺とは顔を合わせなくなった。

やはり、女性はエロについて話されると、男性の印象が変わり距離を置きたくなるんだろうか?


そんなことを考えながら、合コンは終わった。

 合コンでは、何も成果は得られなかったがまあ、長友のおごりと言う事でだいぶ飲み食いが出た。


「合計で、3万8734円です」

「お、たっけ」


っと、言いながらもスッと払える長友は凄い。


そんな感じで、合コンは終わった。

 長友狙いだった、由奈さんはどうやら柔らかに断られたようだ。

女性慣れしているからか、断り方も熟知しているのだろう....

女性にモテすぎて痔になればいいのに....

っと、長友の憎悪が少し増したところで、合コンは終わった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る