第22話 合コンの始まり

俺の金欠問題が解決して、財布に潤いが戻った。

今日は長友が無理やり誘ってきた合コンに行くことになっている。せっかくの休日なのに夜に合コンがあるのはめんどくさい...


 まあ、長友の誘いを最初は断ったのだが、何度も頼まれてしまい、最終的に合コンのお金は長友が出すって言うから仕方なく合コンに付き合うことにした。しかし、合コンと言うのがいまいち分からない。


だって、女性と話してご飯食べてお酒飲んでって感じの行事でしょ?

 どうして、そんなに合コンをやりたがるのかよくわからない。


そんなこと考えていると、「ピーンポーン」っとインターホンが鳴った。


「先輩、休日なので泊にきました~」


インターホンを押され、ドアを開けると何かオヤツか何かを買ってきたのか、右手にかコンビニの袋をぶら下げている。


「いいけど、夜には帰れよ~」


「何を言っているんですか先輩、ボッチの先輩が用事があるはずがないのに!!」


俺が夜に用事があることに驚いた顔をして、なかなか傷つくことを言ってくる。


「俺にも用事があるんだよ。」


「え....?」


小倉は、手にかけているコンビニ袋を「ドッサ」っと落として本当に驚いた顔でビックリしている。俺もそんなに驚かれて少しびっくりした。


「ビックリしすぎだろ」


「だ、だ、だ、だって、あの先輩ですよ。友達が多少いるけどボッチの先輩が人と遊ぶんですよ。そんな、宝くじが当たる位の驚きですよ!!」


「いやいや、俺が遊びに行く確率低すぎだろ?ちなみに何等の宝くじなんだ?」


「三等です。」


「まあまあ、低いな。まあ、俺も滅多に遊びに行かないしな....」


小倉が宝くじの三等が当たるくらい低い確率で、小倉以外と遊びに出るのはそのぐらいが妥当なのではないかのではないかな~っと思った。


「で、どこに行くんですか?」


「合コン」


「え...私の耳がおかしくなったのかもしれないです。ワンモアプリーズ」


俺が合コンと言うと、小倉はその場で固まってしまい、もう一度何故か英語であったが聞きなおしてきた。


「合コンだよ」


「え、あの先輩が陽キャの遊びを覚えたんですか!?」


「いや、長友に誘われてな。まあ、一時間ぐらいで帰ってくるから家で居るなら居てくれてもいいぞ。」


「せ、先輩が合コン...合...コン....嘘だ。先輩、今日はハロウィンじゃないですよ!?嘘を付くに早すぎます!!ハァ、ハァ、ハァ....」


っと、俺が合コンに行くのがそんなに驚きなのか、エイプリルフールとハロウィンの間違えている。ていうか、エイプリルフールは遠い昔に終わっている。

 小倉がそんなに驚いている顔を見るのは初めてだ。

とりあえず、驚きすぎて息を切らしているので、冷蔵庫にある麦茶をコップに渡し小倉に飲ませた。


「ほら、これを飲んで落ち着け。」


「ハァ、ハァ、ハァ....ありがとうございます。」


俺は節約家なので、ペットボトルでお茶を買うと言う行為をせずにパックのお茶で麦茶を作り節約している。

 と言うのは、どおでもよく小倉は麦茶を飲んで少し落ち着きを取り戻した。


「どうだ?落ち着いたか」


「あ、はい。」


「驚きすぎだろ。」


「だって、先輩と縁が無いと思っていた大学生の行事的合コンに先輩が行くって言われてしまい。つい、取り乱してしまいました。」


まあ、俺自身も合コンと言う物は知っていいたけど、俺自身が合コンをやることになるとは思わなかった。

 しかし、小倉は俺をどのように思っていたのだろうか。


「まあ、俺はとりあえず合コンに行くから、どうするんだ?」


「ちょ、ちょっと待ってください。先輩の合コンがある時間は何時ですか?」


「7時だけど?」


「だれが、セッティングしたんですか?」


「合コンをセッティングした人は分からないけど、長友が由梨ゆなって言う人に誘われたって言ってたけど?」


「ふ~ん」


とりあえず、色々と俺の合コンの時間と人などを聞かれた。

家に居るか自分の家に帰るか決めるためなのだろうか?


小倉は俺が行く合コンについて色々と質問した後に、スマホを見て何かを確認している。確認が終わったのか、次にスマホで誰かとやり取りをしているのか、文字を打ち最後に何かを確信したような顔をして、こっちを見てきた。


「あ、先輩。私も用事が出来たのでいったん家に帰ります。あと、このお菓子は先輩の家に置いて行くので食べないでくださいよ。用事が終わったら、泊りにいくので~」


「食わないよ。また来るんなら、家の鍵を渡しておこうか?鍵二個あるから大丈夫だぞ?」


「そうですか?じゃあ、家の鍵もらいますね」


といって、俺は小倉に家の鍵を渡し小倉は俺家から出ていた。

 スマホでやり取りしていたので、だれか女友達と遊ぶ約束でも出来たのかなっと思った。

合コンが始まる夜の7時までは時間があるので、ゲームをして時間を潰すことにした。


***********

<<小倉スマホ視点>>


せ、先輩が合コンに行くですって!?


私は衝撃を受けてしまった。もしかして、合コンに行って他の女性とうまくいってしまい、他の女性と付き合うことになってしまうとか、絶対に嫌だ。

 とりあえず、その合コンがどこでやるのか、また、誰とやるのかの合コンの情報を先輩から聞き出すことにした。


先輩に合コンについて、聞いて行くうちにっと思った。

スマホで私の友達の由奈に聞いてみることにした。


『ねえ、先週誘った合コンって何時にやるの?』


『え、合コンに興味でた?えっと、7時頃にイケメンと合コン』


『その人って、長友って言う人じゃない?』


『え、どうして知っているの?』


『やっぱり...』


先輩から、由奈の名前が出て確信に変わった。

 先輩は、私の友達の由奈が行く合コンに行くのだと。なので、由奈に頼み私もその合コンに参加できるか聞くことにした。


『由奈、その合コン私も参加できない?』


『できるよ。ちょうど、合コンメンバーの女性が一人風邪で行けないって連絡が合って困ってたの。それに、今日の合コンはイケメンが一人居るから、絶対にこの合コンを人数が足りないと言う事で無しならなくて済むからむしろありがたい』


『よかった、ありがとう。』


『あ、私の狙ってるイケメン取らないでね?由奈は可愛いから心配...』


「大丈夫。イケメンには興味はないから』


っと送ってあげて私も、先輩が参加する合コンに参加することが出来ることになった。これで、先輩と他の女性がいい感じになる所を阻止することが出来るようになった。

 まあ、長友さんと言うイケメンがいるので、その心配は無いとは思うけど....


先輩だから、もしやっと言う事があるかもしれない。

合コンでは、何があるか分からない。いわば戦争。なので、絶対先輩に女性といい感じいにしてはいけない.....先輩も長友さんの合コンの誘いを断ればいいのに、ホント長友さんは余計な事ばかりして!!


多少、長友さんに対しての殺意が沸いてしまったが、ぼやいても仕方がない。


合コンに向けて早めに自分の家に帰り準備をすることにした。夜の7時までは時間がある。それまでに、家に帰って準備をしなくちゃ。


先輩と同じ合コンを行くことになったけど、それを知らない先輩は合い鍵をもらったのでこれからは自由に出入り...はまずいのでそんなことはしないけど....


そんな感じで、私は家に帰り合コンに向けて、そして先輩に私しか見ないようにするために慣れない化粧をして合コンに向かうことにした。

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