第21話 長友は気づく
俺は友達である、昴とその後輩である千沙ちゃんとの関係に気づいてしまった。
それは、千沙ちゃんとの関係に気づいていない昴と昴の事が好きだけど、自分では伝えたくはない千沙ちゃんとこじれ合った恋愛ドラマ見ているような感じになっている。
「ちょっと、トイレ行ってくるは~」
と言って、昴はトイレに居てしまい、今は千沙ちゃんと二人っきりになってしまった。俺はこれをチャンスととらえて、千沙ちゃんに昴の事を聞くことにした。
「千沙ちゃんは、実は昴のこと好きでしょ?」
「ブ、ゴフゴフ!!」
俺も悪かったと思うが急に変な事を聞いてしまい、千沙ちゃんがビックリしたのか今食べているお弁当が変な所に入ったのかむせてしまっている。俺が買った開けていないペットボトルのお茶を千沙ちゃんに渡した。
「これ、まだ開けてないやつ。」
「あ、ありがとうございます。それより、急になんですか!!」
お茶を飲み落ち着いた後、慌てて俺に指を刺して、急に変な事を聞きくんだっと言う感じで睨まれてしまった。
しかし、俺はそこで引き下がる訳にはいかない。
「いや、実際に好きなんでしょ?」
「そ、それは...」
もう一度、好きなのか聞くとお箸を止めて少し恥ずかしそうにして、俺から目線を外した。
やはり、図星か。
「て言うか、私たちはほとんど顔見知りなのに、ちょっと馴れ馴れしくないですか?」
「そうだね~」
っと、軽い感じで流したているとトイレから昴が帰ってきた。
「じゃあ、俺は昼で講義も終わったし帰るは〜」
「え〜先輩も一緒に私と講義受けましょうよ〜」
「え〜それは面倒だから却下だ。」
「先輩の意地悪!!」
っと、言う感じで昴も千紗ちゃんも食堂から出て行った。
しかしま〜あの昴に友達以上恋人未満の子が出来るとは中々考え深いような気がするが、明日の合コンに俺は昴を誘ってしまっている。
昴にいい彼女でも作って、その友達を作らない感じを辞めさせようと誘ったのだが....
これは、千紗ちゃんに恨まれるかもしれないな。
そう思い、とんかつ定食を完食して返却口に返しに行った。
********
「先輩、あの長友さんって言う人って結構グイグイくる人で少しウザい人ですね。」
「まあ〜普通にしててもアイツは女性にモテるからな〜その癖でグイグイ喋るんじゃないか〜」
講義まで時間があるので、講義が始まるまで自販機の横にある椅子に座り一緒に居てあげる事にした。
一人じゃ寂しいしね。
「先輩って好きな人とか居ないんですか?」
「急にどうした?」
急に俺に好きな相手が居るのかを質問して来た。なにか企みがあるのではないか?もしかすると、俺の好きな人が居ると答えると妹から親に伝わりして、めんどくさい事になるのではないかとか考えたが、
まず俺に好きな人が居ないので本当の事を伝えた。
「い、いや....先輩をずっとボッチだと思っていたのに友達居るのを隠していたじゃないですか?」
「いや、隠してはないぞ?」
小倉がしもじもじしながら質問してくる。
「いや、隠していたじゃないですか!?まさか、そんな関係だったんですか!?」
「ど、どんな関係だよ!?あと、俺には彼女なんて出来ないから彼女が居るか、どうか聞いても意味ないぞ。」
「そ、そうなんですか....」
俺は、小倉にどういう関係に疑われそうになったのか分からないが、とりあえず否定をした。
俺は小倉が思うような好きな人とか彼女は居ないと伝えると下を向き、少し落ち込んでいるような感じをしたが気のせいだろう。
そろそろ、昼休みが終わり小倉の講義が始まりそうなので、俺は家に帰ることにした。
「じゃあ、先に俺は家に帰るは~」
「じゃあ、私も帰ろかな~」
「お前は次の講義があるだろ。早く行け」
「うう~だって~」
ものすごく、行くのが嫌そうな顔をして俺の方を見てくるので、頭に手を乗せて行く気になることを言ってあげた。
「そんなんじゃ、出席日数足りずに単位落とすぞ~」
「うぐぐ....先輩の意地悪!!」
不満そうな鳴き声を出しながら、次の講義がある教室に向かった。
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