第14話トイレットペーパー

俺はトイレにこもっている。

昨日食べた物が当たったのか、お腹を壊している。


確か昨日食べた食べた牡蠣が当たったのかもしれない。確か、動画配信サイトYouTuboで魚などを捌く系の人の動画を見て、牡蠣をポン酢と食べている動画を見て食べたくなったから、スーパーで買ってきたあの、袋に入っている牡蠣を生でポン酢と食べたのがいけないのだろうか....


確かあの袋に加熱って書いてあったような...

加熱していない牡蠣を食べてしまったからかお腹を壊してトイレにこもる今の状況になってしまったのだろう....



しかし、お腹が痛い。


出し切ったと思ったら、再びお腹が痛くなる負の連鎖と言うべき現象なのだろうか?




ようやく、お腹の痛みが収まりお尻を拭こうかと思ったのだが、俺は一大事に気づいてしまった。


そう、トイレットペーパーが切れている。

確か、牡蠣を買うついでに無くなったトイレットペーパーを買おうとして忘れてしまった。


お尻を拭かないとまずい。

このトイレから隔離されてしまう。


家の中なので、ティッシュで吹けばいいと思うかもしれないが、それでトイレが詰まればトイレが使えず、再びお腹が痛くなるその時はどうする?


漏らすか?


それこそ、小倉の笑い者になってしまう。

仕方ないので、ナインで小倉にトイレットペーパーを買って来て貰うことにした。


『小倉、トイレットペーパー買って来てくれないか?』


『急にどうしたんですか?』


『トイレットペーパーが切れてしまった。トイレで閉じ込められ中・至急トイレットペーパーを買ってきてくれ。安いので...』


『了解ッス』


と言うやり取りをナインで行い、少ししてピンポーンと呼び鈴の音がした。


『扉は空いている。』


「先輩〜大丈夫ですか?」


ガチャっと扉を開ける音がして、小倉がトイレットペーパーを持ってやってきてくれた。


その間にも、トイレにこもりお腹を痛くなっていた。


「ここだ、紙を紙をくれ....」


「先輩大丈夫ですか?」


「まあ...昨日の牡蠣が当たってな....」


「柿?」


「そう」


「果物でも当たるんですか!」


「違う、貝類の」


「じゃあ、先輩紙です。」


トイレの扉から少し手を伸ばし、紙を渡され手を引っ込めた。


「ふう、これでようやく....」


俺が手にしたのは、紙やすり...

何故?

紙やすりだと、これで俺のケツを拭けと?俺のケツを崩壊させる気か!?


「おい、これ紙やすりだぞ!!」


「あ、間違えました。すいません、後で何かに使えるか買ってしまって」


「そんな無駄使いしていると、お金が無くなるぞ。紙やすりじゃない紙だぞ」


紙やすりを小倉にお渡し、別の紙を受け取り拭こうとしたのだが、この紙はトイレットペーパーではなくキッチンペーパーを渡されてしまった。


確かに、ロール状で紙だが、トイレに流せない。


「おい、俺の家のトイレを詰まらすきか?」


「冗談ですって、先輩のお目当てのトイレットペーパーですよ。」


キッチンペーパーを小倉に渡し、手を引っ込めるとようやくお目当てのトイレットペーパーが手に入りお尻を拭くことができた。


トイレットペーパーが、これほどありがたいと思ったことはないと思う。


「おい、トイレットペーパーの前にわざと余計なもの渡しただろ。」


「バレました?でも、先輩のお尻ならば紙やすりでも拭けたんじゃないですか?むしろ、ザラザラしているので、爽快感があるかもしれませんよ?」


「俺のお尻を血だらけの、痔を患った人みたいにするきか?」


小倉は俺のことを何かお尻を鍛え上げた仙人とでの思っているのか?


「ですが、私が居なければ先輩は一緒トイレ生活だったかもしれませんね。私がいたから、助かったんですよ。」


「まあ、確かに小倉が居なければ俺のお尻は不味いことになっていた。トイレットペーパーを買って来てくれてありがとう」


「分かればいいんです。」


トイレットペーパーを掲げた小倉に俺は、膝をついていた。

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