第10話 小倉視点
今日は先輩の家で遊ぼうとしたんだけど、断られた。
ナインで....
『先輩遊びましょ〜』
『すまん、今日は無理』
っと返事が返ってきた。
あの、ぼっちの先輩にほかの女が?
いや、そんな訳ないよね?
まあ、先輩のことだからかゲームがいい所で1人でクリアしたいから今日は遊べないだけだよね。
夜ご飯の食材でも買いに行きますか。
先輩の家の近くにあるスーパーに向かった。
このスーパーは変な物も多いが、ド○キと同じぐらいあるんじゃないかな?
「あ、せんぱ.....え?」
スーパーに入ると、何かを買いに来たのかスーパーで先輩を見かけ、話しかけようとしたが、いつもは、私のポジションである先輩の隣に知らない女性がいる。
ーーーえ、え、先輩に彼女?そ、そんな訳ないはず!!
あの女性は、先輩にいやいや着いているいわゆるレンタル彼女のはず。そのハズです!!
そんな事を思いながら、先輩と先輩の隣にいる女性の後を尾行しながら様子を見ることにした。
なんだか親しそうに買い物をしている。
すると、先輩にいる女性の頭を撫でたりと馴れ馴れしい事をしている。
ーーー私もして貰った事ないのに...
本当にレンタル彼女なんだろうか?
なんだか不安になってきた。
自分の買い物を忘れ、先輩を尾行し続けているとようやく買い物が終わった。
このまま、先輩の横にいる女性はこのまま帰るのかと思ったが、全然離れない。このままでは、先輩の家に入ってしまう。
それだけは嫌だ。
そう思い、つい先輩に声をかけてしまった。
「あれ?先輩どうしてこんなところでいるんですか?」
「今晩の夜ご飯の買い出し」
「へ、へえ〜先輩って料理出来るんですか?」
「出来ないけど?」
先輩の横にいる女性は何者なのかを遠回しに質問して聞くために、グイグイと質問する感じになってしまった。最終的には、直接聞く事にした。
「その...先輩、先輩にはありえないですけど、横に居る女性は誰ですか!?」
すると、先輩の隣にいる女性が先輩の腕を掴みぎゅっとし始めた。
しかし、先輩の方を見ると迷惑そうな顔をしている。
「彼女です」
「え、ええ!?え?先輩って彼女いたんですか!?」
先輩に彼女が居たの?先輩がぼっちのくせに。私がめんど見てあげているのに....
色々な記憶が走馬灯のように蘇りながら、ショックと驚きで頭が真っ白になってしまった。
少し涙目になってしまった。
だけど、先輩は腕を掴んでいる女性はどうやら妹のようで、安心して膝が崩れて落ちそうになった。
だけど、先輩が彼女じゃないとホッとした顔を見せると、先輩に好意があるとバレてしまうので、今にも飛び上がりたい気持ちを抑えた。
多分だけど、妹さんは先輩を馬鹿にしてしまい彼女として偽ろうとしたんだと思う。
ーーー後で謝ろ....
「こんばんは。兄さんの妹の彩です。いつも、兄さんがお世話になっています。」
「こちらこそ、お世話になっています。」
先輩の妹さんと挨拶を終え、先輩に彼女が居ないと思ってはいたが、その通り妹さんだった。
「これは、貴方のパンツですよね。」
「え?」
彼女ではないと分かったので帰ろうとしたのだが、何故か先輩の妹さんのポケットから私のパンツが取り出された。
「あの、私のパンツ返してくれませんか?」
「ダメです。このパンツが兄さんのクローゼットの中にありました。これはどうしてですか?」
私のパンツは人通りのある場所で、先輩の妹さんに公開処刑されている。
「そ、それは〜」
先輩と泊まる時にこっそり隠して、ある事を自然に思わせようと思ったとは先輩がいる所では話せない。
他にどんな理由を言おうか悩んでいると、先輩が帰ると言い出した。
「じゃあ、女同士話もあるかもだから、先に帰っておくね。」
「わかった。この小倉さんと話してから兄さんの家に行くね」
「わかった〜」
「せ、先輩...」
先輩には居て欲しいと呼び止めようとするのだが、先輩は荷物を持って家に帰って行った。
妹さんと二人っきりになった後、喋る事が無いので気まずい。それに、私のパンツは妹さんの手で握られている。洗ってあるので汚くないと思うけど、汚いとか思われていないか心配です。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます