九十九の複眼【詩集】

九十九の複眼で見た世界

黒猫のごあいさつ

おはよう

こんにちは

こんばんわ

たくさんの世界を見た君へ

今日はどこへ向かおうか？

ええ？　お金がない？

あら？　切符もない？

うそ！　時間がない？

……価値がない？

アッハハハ！　笑っちゃうね

あぁ　ゴメン　でも笑っちゃうよ

こんな僕に　言葉を返してくれる君にさ

わかんない？

よく見てごらん　ほら

黒猫　のごあいさつ

僕はたくさんの　物語を見届けた黒猫さ

君とは違う　でも同じ

あり得ないを認める君へ

わからないを認める君へ

こんがらがって　酸っぱいもの

食べた顔してる君へ

それでいいのさ

わからないまま

ありえないまま

ありのままの世界を知ればいい

楽しかったら一歩前へ

怖かったら目をつむって

うるさかったら耳ふさぎ

まぁ　僕なら競って歌うけど

感動したなら　さぁ拍手

そんな世界を観てきたでしょう？

なら　もうすぐここもエンドロール

会場は一緒に出ていこうじゃないか

だから　また会ったら教えてよ

質問は決まってる

ねぇ　いま世界はどんな色？

じゃあ次も

輝かしい君に会えますように　またね！