飛ぶしかないから
タイミングなんて関係ない
自分に気づいたから 私が
まだ見えていたから 僕には
火が灯ったのがいつなのか
花火のように尽きたのか
煙が風に飛ばされて
黒く残った燃えかすが
ただ しつこいくらいに熱かった
ビリビリ痺れる痛みを握り
睨みつける自業自得は
自分が愛した絶望だった
助走する強い足場もない
準備はいいわけの材料だった 僕の
もろく崩れた時間で気づいた 私の
流れる水に全てを任せ
凍えきった指先から
風が全身を這いあがり
白く息すら吐けなくても
ただ 鼓動だけがうるさかった
ドクドク貫く痛みに悶え
諦めたかった自業自得は
自分を支えた切望だった
築いた足場は高いのか
歩んだ道は足りたのか
狭くて 暗い 悩みは
飛ぶしかなかった
他にはなかった
だってそうだろう?
だってそうだろう?
気づいたんだ 私が 僕が
絶望と 切望に 指先が──
タイミングなんて関係ない
もう 飛ぶしかないから
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