その手のばせよ

灼熱の

それはそれは灼熱の

キミを焦がした情動は


いつしか

灼熱という

演じ手に変わってはいないかい?


奔流は

それは無慈悲な奔流は

キミが凍えた現実か


いつしか

奔流という

言い訳に変わってはいないかい?


キミを焼き尽くす太陽も

キミを押し流す荒波も


キミだけの観客じゃない

キミだけの好敵手じゃない


虫のオーケストラ

蛙の大合唱

海鳥さえも固唾を呑む

生きとし生けるオーディション


その手をのばせよ

影は大地に伸び刻まれたかい?


その手をのばせよ

汗のしぶき 壁濡らしたかい?


競うんじゃない

刻むんだ

いま キミの証


涙 濡れても乾くように

大地に影 焼きつけるように


その手のばせよ








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