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目次
絡まった糸が解けないと、世界一器用な猿が哭く
お山
彼はお山に登った
全てを見渡せると両腕を振り上げ吠える
やまびこが響き渡り静寂が訪れる
眼下には何も見えない高み
見渡せど一人分の山頂
気づけば身体は冷えていた
風は凍てついていた
彼はお山で凍った
振り上げ握った拳 力無く緩んでいる
彼がお山に登った
誰もが知っていた
誰も知らなかった
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