第3話 二人で準備 慈代
誕生日のパーティには
恵人は当日の準備で前もってできることをした。誕生日ケーキの予約。プレゼントの準備。そして、いろいろな食べ物、飲み物。当日は慈代も少し早めに恵人のアパートに行き準備を手伝うことにした。
誕生日パーティーの段取りを慈代と恵人は、毎日のように夜遅くまで電話で取り決めていた。慈代は恵人の相談に乗ってあげることが楽しいと感じていた。
そんな準備を進めるなかでも、まったく、それを知らないかのように、普段の大学生活、演劇部の活動も淡々と流れていく。慈代にも大学生活、演劇部の活動、アルバイトと毎日が忙しく過ぎていった。
夜遅く恵人から電話がかかってきた『ケーキはこんなものにした』とか『プレゼントはこれでいいだろうか』とか、慈代は恵人のそんな話を聞くことが楽しくなっていた。
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