光臨

 ああ、この光だ。


 待ち焦がれたのは。


 いや、焦がれるのはこれからか。


 十年、百年、千年先の未来には、


 これは悪夢として映るだろう。


 だが、僕らには。


 そう、僕らにだけは。

 

 あの鉄の塊は、


 確かに煌めいて見えた。


 数秒後には滅世に届く。


 今の僕らが灰になっても、

 

 次の僕らが火を起こす。


 やはりこれは、光臨と呼ぶ他ない。


 神がもたらすのは、創造だけではないからだ。

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