春の宵に倫理を沈めて。
片耳
第1話
夜。この世で最も明媚で残酷なひととき。
目的地とは反対に5分歩けば数歩先を見るのすらままならない、東京。
暗い。
でも眩しい。とても。
ニャー
我々が孤独でいる必要はもはやないように思える。金曜の夜に覚える寂しさに嘆く自分。
唐突にやってくる春宵の憂鬱さにやけになり夜道を散歩する自分。
だけど私たちは決してひとりじゃない。
SNSに転がる名言じみた言葉に祈るあなた。書店で手に取った救いようのないエッセイに心が揺らぐかもしれない。
孤独は残酷だ。孤独じゃなくても、世界は残酷だ。そんな時は、寝ればいい。寝れない時は、叫べばいい。血を吐くまで。
私はここにいる、と。
春の宵に倫理を沈めて。 片耳 @tadou
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
亥ノ刻の自殺志願者。/片耳
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます