第4話 生徒手帳返して.....。

閉鎖した動画サイトチャンネルのフォロワーと思われる人物達。

1、同級生の四季さん。

2、1年生の片瀬さん。

3、同級生?か分からない大橋さん。

4、俺の義妹の中学生の四葉。

5、?????


ナニコレ.....。

俺は思いながら青ざめる。

これって夢なのかも知れないけど。


夢じゃない。

どうなっている.....いや本当に。

あり得ない絶対に。

マジに身震いするぐらいだが.....。


「お兄ちゃん。上がった」


「.....そ、そうか」


「.....何やっているの?」


「悩んでいる。お前の件とか」


「.....ああ。私の告白ね。.....どうせお兄ちゃんは根性無しだしそんなの直ぐに受け入れてくれるとは思えないから良いんだけど」


「.....」


いや、だったら何というか告白するなよ。

俺は汗をかきながらそう思ってしまう。

脂汗が出る.....。

本格的に息切れしている。

困ったもんだな.....割とマジに。


「汗流して.....暑いの?.....今5月だけど」


「.....いや。そういうのじゃないけどな」


「.....???.....じゃあ何」


「お前のせいだ」


「.....?????」


小首を傾げて。

訳が分からない、という感じの目をしている。

俺は苦笑いを浮かべながら顔を引き攣らせてみる。

そして、と、とにかく、と俺は立ち上がる。

親父と菜々子さんは遅いみたいだから、と話をしながら。


「うん」


「俺は自室に戻る」


「そう。.....じゃあ漫画とか貸して」


「.....は.....?」


あり得なさすぎるだろ。

漫画とか全く興味無かった学年1位の相当な優等生だったよね?

キモいとか言っていたんだが.....。

俺は唖然としながら見ていると。


「言ったでしょ。私は.....お兄ちゃんが好きって。.....そして趣味を分かち合いたい。わかりたい」


「.....マジに天地がひっくり返る.....」


「.....兄妹を飛び越す為の準備だから。.....私は気にしない」


「.....」


あり得ないを何回言っているか知らないが。

本当にあり得ない。

どうなっているのだ.....。

俺は汗を流しながら漫画をそのまま貸した。

それから俺は自室に篭る。



「.....ゲームをする気が起こらない.....」


ゲームは命。

だからする気が起こらないとかあり得ない。

それぐらい悩んでいる。


どうしたら良いのか全く分からない。

今の現状が.....打開したいが.....何も思い浮かばない。

どうしたら良いのだ?

頭がおかしくなりそうです。

そんな事を考えていると.....電話が掛かってきた。


へ?


「え、ちょ。誰だ.....請求か!?何かの!?」


ってそんな訳あるか?

混乱しているな。

俺は思いながら電話を見る。

080から掛かってきている.....が。


親じゃない。

誰だよ!?、とツッコミを入れながら腹痛に襲われつつ出る。

するとこんな声がした。

明るい声で。


『ちゃお!』


「.....誰だ.....?」


『私!大橋小鳥!』


「.....ああ。小鳥か.....何ィ!!!!!!!!!?」


何で知ってるんだ俺の電話番号!

俺はゾッとしながら小鳥に聞いてみる。

何故俺の電話番号を?、と。


すると、うん。何か廊下で生徒手帳を拾った!、と言ってくる。

俺は、な、と思いながら周りを見渡す。

確かに無い!!!!!


「.....大橋。.....返してくれるか?」


『返すよ!住所も知ったし.....お迎えで』


「やめい!!!!!」


『えへへ。私はかっずーが好きだから!』


「いやだから!?」


何でそういう事になる!

俺は思いながら大橋と話す。

するといきなり大橋が咳き込んだ。

俺は?を浮かべて大橋に、どうした?、と聞くと。

大橋は、うん。喘息なんだー、と言ってくる。


「喘息.....ってお前が!?」


『そうだよー。私だから保健室が欠かせないの!』


「.....」


マジか、と思いながら大橋と話す。

すると大橋は、そんな神妙な顔しなくて良いっちゃ!、と笑顔になる様な声になる。

私は生きているからもうそれだけで十分だよ!、とも。

俺は、そうか.....?、と聞く。

うん♪、と頷く大橋。


「大橋。ポストに入れておいてくれ。生徒手帳。お迎えは要らん」


『そんな!?ガーン!そんな事言わないで!』


「いや.....ガーンって実際に言うの.....というか俺はお前が苦手です.....」


『酷い!何処が!?』


何処がってお前.....。

俺は汗をかきながら話をする。

すると大橋は?を浮かべた様に、私はかっずーが大好きだよ?、と言ってくる。

そんな事を平然と言うとか.....。

俺は汗をかきながら.....額に手を添える。


「取り敢えずは生徒手帳、返して。お願い」


『いやそれは返すよ?.....あ。良い事思いついちゃった。お願いを一つ聞いてほしいかも。拾った分のお礼』


「.....な、何かな?」


『デートして?♡』


「.....」


前言撤回。

良い奴だとは思ったけど。

一瞬の迷いだった。

俺は冗談じゃない、と心で叫んで思いながら。


そのまま何とか大橋と交渉するが。

全く、ツーン、として聞く耳持たない。

何でこんな事に.....。

うーぬ.....。


「わ、分かった。デートする。分かったから返して」


『それでこそかっずーだよね!じゃあ明日ね!』


「.....明、明日ね.....」


何か不安な思いを抱きながら。

俺は大橋の言葉を信じ。

翌日を待つ事にした。


生徒手帳はあくまで身分証明書。

なくてはならない。

特に影が薄い俺にとっては.....。

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