言葉が通じなくてもボディランゲージで分かり合える?

届け!僕の思い!

 あなたは突然光る渦に巻き込まれ、気がついた時には見知らぬ草原に倒れ込んでいた。


 あなたは丸1日歩き続けて、なんとか人の手が入っていると思しき街道を発見した。

 この街道を歩いていけば、人間に会えるかもしれない。

 歩いて行くと城壁に囲まれた街のようなものが見えてきた。

 街の出入り口の大きな門の前に、槍を持った二人の兵士らしき男性が立っている。


 姿形は自分と同じ人間のようだ。

 ヨーロッパ系なのか彫りが深い顔立ちで、金色の髪が鉄兜からこぼれている。

 鉄製の鎧を着込み2メートルほどの槍を持っている兵士が、あなたに話しかけてきた。


「◯✖️▽………」


 あなたは、彼らが何を言っているか、わからない。


 そうだ!こんなときはボディランゲージだ!

 身振り手振りでなんとか自分のことを怪しい人間ではないと伝えようとしたが、何かのジェスチャーに兵士が反応した。

 兵士が手招きするので近づいてみよう。


 と、急にあなたに向かって槍を突き出してきた!

 残念!あなたは死んでしまった。


 どうやら、あなたのジェスチャーの何かが兵士を怒らせてしまったようだ……。



 ******



 なんてことになるかも知れません。


 私たちが普通に使用しているハンドサイン。

 ピースサインにサムズアップやオッケーサイン。

 特に意識しなくても、一度は使った事があると思います。


 ですが、海外では全く違う意味合いで捉えられてしまうことがあります。

 ましてや異世界では、何が起こるかわかりません。


『突然街に現れた、この辺りで見たことがない黒髪の人間。

 警戒する兵士が目的を尋ねても、一切答えようとしないばかりか、不思議な踊りを踊り始めた。

 ともすると、今度は兵士を侮辱し始めた。

 兵士は何度も警告したが、不審者が一向に侮辱行為をやめない。

 それどころか「下がれ」とジェスチャーしたが、逆に近づいてきたため、手に持った槍で不審者を突いた。

 それほど素早くもない威嚇行動なので普通なら避けると考えたが、不審者は避けるそぶりも見せずに槍が刺さってそのまま息絶えてしまった』


 なんてことは避けたいですが、どうしようもないでしょうね。



 ということで、今回はボディランゲージについて考えてみたいと思います。

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