第13話 最長片道切符の旅12日目(番外編:弘前~竜飛岬)
弘前を起点に18きっぷで青森方面に行こうと思う。新函館北斗から盛岡まで、青森で途中下車しなかった。この旅で青森の町を見ないほど私の眼は節穴ではない。
7時前に宿を出て青森行き電車に乗る。そこからは津軽線で青森から蟹田まで行く。本来なら蟹田から三厩までつながるのだが、去年の8月の豪雨で不通区間となってしまった。どうやら再開のめどが立つらしいが。しかし現状は地元のお年寄りが使うだけで、かつて沿線にあった高校も廃校になってしまったため通学需要も見込めないらしい。津軽線代行バスのドライバーが言う。しかし、この代行バスは観光には都合がよい。というのも私の目的地である竜飛岬まで18きっぱーを300円で連れてってくれるのだ。この竜飛岬はなかなか見どころがあり、津軽海峡冬景色の歌碑に唯一無二の階段国道やシーズンオフであるが青函トンネル記念館なるものがある。1時間と少々しか時間がないため、どのみち青函トンネル記念館をゆっくり見学することは厳しいだろう。周辺を散策していると三厩駐在所のお巡りさんがいる。観光客に油を売ることが仕事らしい。暇そうなので写真を撮ってもらい、爆音で流れる津軽海峡冬景色を聞きながら津軽海峡をながめるのは乙である。あっというまに代行バスがやってくる時間になった。
2時ころに青森に着く津軽線電車に蟹田から乗る。眠りこけていたら青森についていた。青森出身の友人に教えてもらった駅近くのラーメン屋で煮干しラーメンに舌鼓を打ち、八甲田丸を見学して青森を後にする。青森駅は歴史があるのでなかなか好きな駅なのだが、ここもまた工事中である。駅ナカで地域クーポンを使うため買い物をしてみる。若い人が目立つが、この駅ビルが若者が集う場なのだろう。確かに駅前の商店街は古臭く、サラリーマンが似合いそうな飲み屋や目立つ。夕暮れ時に弘前に到着。弘前駅周辺の散策を試みるが、レンガ美術館やら旧青森銀行本店やらがライトアップされているのを見る程度である。どうもこの辺りは函館には劣る気がする。しかし、明日は早起きして弘前の名を被る弘前城に行こうと思う。
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