第25話 オークの群れ

 新しい仲間が増え、三人と1匹になったチームはさらに森の奥に進む。ガーベラはコスモに乗っており、移動している。コスモは力があまりないため一番小さくて軽いガーベラしか乗せることしかできないとのこと。

「本当にオークの群れはこっちでいいのか?」

「バウ!」

「そうだって!」

 念話ができるのはガーベラのみなため通訳してもらう必要がある。なぜオークの群れに向かっているかというと、どうしてもオーク料理が食べたく仕方ないためである。コスモももっと食べたいいらしくすぐに賛成してくれた。流石に作戦なくオークの群れに向かうにはあまりにもリスクが高いので作戦を考えながら移動している。

「コスモも肉が食べたいなら、戦えなくても手伝ってもらうからね」

「バウ!」

「仕方ないから手伝ってやるだってさ!そういうことこと言ってるとご飯作らないよ?」

「ク〜ン」

 ガーベラに怒られて少し落ち込んでおり、ガーベラには頭が上がらないんだなっと感じた。ガーベラがしっかり手綱を握ってくれているなら問題ないか。


「バウ!」

「そろそろ着くみたいだよ!」

 コスモが索敵をできるから自分はしていなかったが、流石に自分で確認した方が戦いやすいのでサーチを使用する。オークが4体いるのがわかったが、一体だけ気配が違うモンスターが一緒にいる。もしかしたらオークの上位個体かなんかだとは思うんだよな、怖いな。しかし、戦わないわけにはいかないため作戦を実行する。

「スモーク」

 オークの群れにそっと近づき魔法を使う。一体ずつ処理していくことにする。流石に囲まれるとどうしようもないし。

「トラップ」

 オーク全員の足元に落とし穴を作り、一番体勢を崩したやつから倒していく。予想通り1体はバランスを崩して片膝、片手を地面につく。そのまで頭が下がれば簡単である、すぐさまそのオークに近づき、短剣で首を切る。その横ではロープを持ったガーベラとコスモが走り抜ける。

「そーい!」

 オークの足に上手いことロープを引っ掛け、足元の自由を奪う。それに足元をとられたオークは両手を地面につくように倒れたので、すぐざま近づき首を切る。あと3体と思った瞬間、頭上に拳が見えた。次の瞬間には巨大な拳を上から受けてしまったため、背中から倒れて拳と地面に挟まれた状態となった。盾で防いだため腕はなんとか大丈夫だが、相当な重量があるためいつまで耐えられるかわからない。

「重っ!」

「今助けるよ!」

 オークの腕にロープを引っ掛けたのが見えたので、それに合わせて盾を横に傾ける。するとオークの拳は横に滑り地面を殴る形となる。頭が正面まで来ていたのですぐさま首を切る。

「ありがとう、助かった!」

 残りはオーク1体に正体のわからないオーク?1体となる。

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