第23話 3人で冒険
三人とも安定した宿がないため、三人で広めの宿を借りることにした。自分はリビングでいいので2人でもう一つの部屋を使ってもらうことにした。これなら安く済むし、部屋があるから俺の精神安定的にいいだろう。2人も意気投合したのか随分と乗り気であった。
相変わらずガーベラの食事は美味しく、毎日の楽しみとなっている。しかし、このままではお金がなくなってしまうので、そろそろ依頼をやっていいのか聞きに行かないとな。
「森の調査は終わりましたか?」
「はい、終わりましたよ。」
「どうでしたか?」
「それがですね、異常が見られなくてですね。本当に偶然だったという結論に至りました。しかし、ユートさんは色々と問題を持ってくるので気をつけてくださいね。」
「は、はい。わかりました。」
なんか疫病神みたいな言われかたをしているが、気にしていては依頼は受けられないので、気にしないことにした。なんだよ、何もないのに依頼ダメだったんかよ。
三人で相談してオークを討伐することに決めた。ガーベラ曰くオークの肉は相当うまいとのこと。前は散々な目にあったが、新しい魔法も覚えたしなんとかなるだろう。そして、短剣だけだと、防御面で不安なので盾を装備し始めた。
「三人で冒険は初めてですね!」
「そうね!何か楽しいことはあるかしら!」
本当に意気投合したため随分と楽しそうに前を歩いている。
「ユートさん、あそこに薬草ありましたよ!少しでも足しにしておきましょう!」
お金はあるに越したことないので薬草などの採取しておく。薬草を取ってる最中にモンスターが来たら困るので、薬草の採取は2人に任せ、俺は見張りをしている。新しい魔法も活躍している。サーチという魔法がつかえるようになった。徐々に魔力は消費されるが、モンスターに先手を取られることはないだろう。そして、魔力がなくなればミールから魔力を貰えばいい。
しばらく森を歩いていると気配を感じる。
「モンスターの気配です。左前の木の陰にいます。」
2人は俺の声を聞いて、足音を抑え始めた。流石に2人は戦闘をすることができないので身を隠すことに徹する。そして、ミールは俺に魔力を渡してくれる。一度戦ったモンスターは気配でなんとなくわかるようになっており、今回の気配はオークである。早速目的のモンスターに会えるのは運がいい。
「スモーク」
オーク周囲に煙を発生させる魔法を放つ。この魔法はただ煙を放つだけではなく五感を低下させる効果もあるようで嗅覚も奪うことができる。
「トラップ」
オークの左足に落とし穴を作り体勢を崩す。それだけでは倒れないので俺は右足に素早く近づきアキレス腱を切る。両足の自由を奪ったためオークはバランスを崩しその場に倒れる。すかさずオークの首を短剣で切断する。
この前まであんなに苦労していたのに新しい魔法を覚えるだけでもだいぶ順調に物事が進む。オーク討伐だけで終わればいいのだが。
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