第17話 対オーク戦

 はじめにファイヤーボールを打ってしまって、魔力がないためミールから魔力をもらい戦闘に向かう。

 「シャドウ」

 ゴブリンキングを倒した時のように、二手に分かれて近づく。しかし、オークは俺の方を向てくる。まじか気づかれている。たしかにオークは豚だしな、匂いには敏感なのか。どうしたものか。

 いったん下がるか。オークは持っている棍棒を振り回してくるが躱す。しかし、こっちに気が付けるならいろいろと対策はとれる。

 さすがにあの見た目で巨大な棍棒を振り回しているから、攻撃力は相当あると思う。だから極力当たらないように立ち回らなければいけない。


「トラップ!」

 念のため二つ落とし穴を作っておく。オークは魔法を発動したことを全く気にする様子はなく突っ込んでくる。予想した通り、一つ目の落とし穴に引っかかった。片足をとられたオークは体勢を崩す。そして、棍棒も振り回そうとしていたため、大きく空を切り地面に刺さる。その瞬間に素早く近づき、手首より少し肘よりの骨と骨の間を短剣で刺す。


「グォー!」

 オークは叫びながら手に持っている棍棒を手放す。短剣で刺したところは握力に関係する筋肉があるため、そこを狙った。オークは少しひるんだが、すかさず反対の腕で殴り掛かってくる。殴るなら範囲が狭いため躱しやすい。俺はこぶしを躱しつつ、さらに接近する。

 短剣では、首以外で致命傷を狙うのは難しいだろう。しかし、新しく覚えた魔法で何とかする。


「パワーウィンド!」

 オークの心臓あたりを短剣で狙いながら魔法を使用する。魔法により、刀身が少し伸びる。長さは普通の剣より若干短い程度であるが、これならいけるだろう。

 刀身の伸びた短剣はオークの心臓近くに刺さる。その瞬間、俺は真横にはオークの掌があり、遠くまで吹き飛ぶ。

「ヒール!」

 一瞬何が起こったかわからなかったが、平手で飛ばされたんだろう。全身に痛みが走るもののミールの回復魔法によりすぐに痛みはなくなる。オークからは短剣が抜けており、そこからは大量の血が噴き出している。しかし、すぐには出血死はしないのだろう、近くにいるミールを見つけてしまい近づこうとする。ミールは自分に襲い掛かろうとするオークを見て腰を抜かしてしまう。

「大丈夫!」

 俺が叫んだ瞬間、踏み込んだオークの足元が崩れる。そしてオークはその場に倒れんだ。

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