第15話 昇格

 昨日はだいぶゆっくりすることが出来た。しかし、休みすぎるのは体が鈍るので、ほどほどの依頼をしに行こうとギルドに向かう。


 ちなみにミールとは、お金に余裕ができたため別々の部屋になる。流石に一緒は良くないね、さすがに。


 ギルドに行き、依頼を掲示板から探していると、受付の人から声がかかる。

「昨日のゴブリン集落の件でお話があります。」

 言われるがままに別の部屋に移動する。応接室?みたいな場所につき、中に入ると髭が似合う男性がいる。

「君がユートくんとミールくんだね。かけてくれ。」

「急に呼び出してすまない、私はここのギルドマスターをしているものだ。よろしく。」

「「よろしくおねがいします」」

 なんで、ギルドマスターから声がかかるんだ。なんか悪いことでもしたか。いや、してないだろ。


「早速本題に入るが、君たちが昨日壊滅させたゴブリンの集落なんだが、本当にごく最近できたものだと思われるんだ。

「場所も場所だ、よく冒険者たちが通るはずなのだがね。」

 たしかにそうだ、町からそんなに離れてない場所にあんなに大きな集落ができてるのはおかしな話だ。

「それもそうですね。けど、わざわざ僕たちを呼び出す必要があるんですか?」

「そこなんだ、急にできた理由もわからないから、なにか変なことは無かったかと聞きたくてね。」

「なるほど、僕は冒険者になったばかりなので変なことがあってもわからないんですよね。」

「そうですね、私も同じ感じです。」

 そう、俺は経験が浅すぎる。ここでの常識も分からないし、戦うことに夢中だったからな。あー、強いて言うなら、

「風魔法と思われるものを使ってましたけど、キングゴブリンは使うんですか?」

「そうだな、使う個体もいる。キングゴブリンはゴブリンが集落で何かしらの要因があって進化するんだ。だから、魔法が使えるようになった、異常な攻撃力が身に着いたとか、いろいろ要因はあるそうだ。」

「そうなんですね、ありがとうございます。」

 さすがに前のスライムのようなことは起こらないんだなと感じた。

 

「しかし、キングゴブリンはEランクのモンスターなんだ。君はまだGランクだろ?危険な行動は控えた方がいいぞ、今回は生き延びて倒すこともできからいいが。」

「それとだ、さすがにEランクモンスターを倒すことができる冒険者をそのままにしておくのはおかしいことだ。君らはFランクに上がってもらうからな。」

「ほんとですか!ありがとうございます!」

 急な展開ではあったが、Fランク冒険者に昇格するいことができた。

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