第20話 変な女 sideレイ
ザザッ
「…帰してよかったんですか?」
「影で見てるくらいなら出てこればいいものを…」
「レイン様が楽しそうだったので出るタイミングを失ったのです」
「楽しそう…か。
確かに、公爵家の令嬢にしては変な女だったな…」
レイの正体は、なんとミリーが前世の時に待ちに待ち焦がれていた第1王子であるレインであった。
レインは月に1度、公務の合間に城下町に《レイ》として来ていた。
今日もそんな月1の視察だった。
「毒消しの飴玉ってあれですよね…レイン様が仲良くしてる魔女が作ってる…」
「あぁ、どこからそんな情報がもれたか気になったが、私の前であんなに豪快に肉を食べながら嫌そうな顔をする女はあいつだけだろう…私とは気づいていないということだからな。くく」
「確かにそうですね…」
(あんなに純粋に笑えたのはいつぶりだろうか…)
城では色んな感情が渦巻いており常に気を張っている。
冷静沈着な第1王子。それがレインであった。
(…また会えるだろう、ミリー。…楽しくなりそうだ。)
ミリーが馬車に揺られるんるん鼻歌を歌っている時…事態は色々変化していた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます